2024年5月30日木曜日

サウスバウンド

奥田英朗 作

本屋大賞のリストを眺めていたら、過去に2位を受賞していて思わず手に取った。

上下巻2冊からなり、東京編と沖縄編とからなる。

主役は、小学校6年生の二郎。

東京ではイマイチうだつの上がらない元過激派の父でありながらも、
沖縄に引っ越した途端にその父は活き活きと活動し始める。

そして、そんな父に翻弄されながらも、やがて家族の絆も生まれ、二郎もその父を理解しつつ成長してゆく物語である。

ただ、上下巻2冊に及ぶ長編でありながらも、振り返ってみれば、
二郎が小学6年生の間に起こった出来事であれば、その物語の時間軸は短かそうだ。

ただ私には、人生を一人称で生きるか、二人称で生きるか、もしくは、全く三人称で生きるかを問われているように思えた。

一人称で生きるには、強い意志と行動力がなければ生きていけない。
二人称で生きて行くには、きっと我慢と忍耐ばかりが必要になろう。
三人称で生きて行くのは、、、そもそも考えたくないな。

二郎も最初は三人称的立場と観方で生きていたものの、父に振り回され二人称的生き方を強いられながらも
やがて一人称的生き方へと成長していったように思えてならない。

そんな父の子の育て方は、とてもマネできるようなものではなかったけれど、

父は、それが本当に良かったのだろうか。
二郎は、それで本当に良かったのだろうか。

そんな思いも残らぬわけではなかった。

文章は、まるで映像を見ているように流れて、あっという間に読めてしまった。

本屋大賞受賞の理由がなんとなく納得できた。




P.S

映画化もされていたのですね。知らなかった。

キャスティングを見る限り、各々の役が妙に合っているような気がして、
いつか観てみたいと思ったけれど、やっぱ原作を読んだ後はガッカリするかなぁ。

ちょっと時間を空けてから見ようと思います。






2024年5月28日火曜日

カルガモの親子

先日の散歩中、公園の池でカルガモの親子を発見。

子ガモがいっぱい、超可愛い。

見てるこちらは、なにかとっても癒されますが、
カモにとっては、不本意な場所選びだったりするのでしょうか。

カラスや猫や決して天敵がいないわけでもない。
餌も充分に得られるのでしょうか?

ただただ、コガモたちの無事な成長を祈るばかりです。



P.S

逆にこんなに人が多いところなら、
きっと見守ってくれている人もいるんだよな?
毎朝、餌をくれる人もいるんだよね?
家の近くだったら、私も本格的に面倒見ちゃうんだけどな。

勝手気ままなジジイは、そんなことを思いながら、、、。





2024年5月26日日曜日

メタモルフォーゼの縁側

きっと高齢者たちは、この物語を見て元気がもらえるのではないでしょうか?

おばあちゃんがある日突然BLマンガと出会い、

# “BL”がわからないおじいちゃんおばあちゃんはググってください。
# ググることが出来ないおじいちゃおばあちゃんは、、、きっとこれは読めていないはずだな。

そのBLマンガつながりで女子高校生と知り合い、
お互いに感想・想いを語らいながら交流を深めてゆく物語である。

こういった何気ない日常の中にフト生まれるポテンシャルの物語は、観ていて心地よいな。

高齢者たちにとっては、まだ何か残された可能性のようなものを得られるのではないでしょうか。

# 一歩間違えれば、ウザくなる可能性もはらんでますが。

おばぁちゃん役の宮本信子もとても役に合っていましたが、
高校生役の芦田愛菜もとても好ましかったです。

特に何回か出てきた愛菜さんが走るシーンがとても良かった。

一生懸命に走る姿だけで、その真剣さ、真面目さ、その想いが伝わってくる。

もうあんな走り方が出来ない私たち高齢者にとっては、きっと忘れてしまった何かを想い出させてくれることでしょう。

こういう素朴な物語の映画、私は好きです。



P.S

当方高齢者側の男性となりますが、誰か高校男子よ、

「スクールゾーン」あたりで盛り上がりませんか?(笑)

# キモいって言うなー。






2024年5月24日金曜日

Google Discover

私はDiscover機能をONにしているので、Googleアカウントにログインしたまま、
Googleのスタートページを表示すると、私におススメであろう記事リストが出てくる。

まぁそのリストを見ていると、なかなか私の興味にヒットしているのが確認できる。
Googleは、いったいどこまで私の思考・行動を追跡しているのだろうなぁ。

ちょっと恐い気もしないわけではないけれど、
そもそもこのブログ(Blogger)がGoogleベースであって、
その記事数が何千というオーダーであれば、、
私に関する相当なビッグデータをGoogleは持っているはずで

逆に言えば、そこから私の趣味嗜好が解析されていれば、
せっかくだから、その分析結果を知りたいなぁ。

俗には、個人データの吸い上げだぁ、という声もありそうなものだけれど、
その結果の私に対してのおススメ記事があるのであれば、
私は単純に受け入れてしまいます。

# 私にとってのくだらない記事に触れなくて済むのは、逆に嬉しいかも。

妙な犯罪に巻き込まれては困りますが、
私も日頃からAIを使って楽しんでいますので、AI側も私をネタにしているのなら
ギブアンドテイクっていうことで。

いつもGoogleマップのナビゲーションで運転することも多い私ですが、
この経路で私の目に何か広告でも見せたがっているのかなぁ、などと思ったりもしつつ、

Google側が、私に何か仕掛けようとしてくるなら、それを見つけるのも楽しみにしたいところです。






P.S

ついでに私の健康状態も察知して欲しいなぁ。

本人も気がついていないカラダの不具合を感知して欲しいな。

その結果、何気に葬儀場のおススメなんぞも出てくるのなら、それもまた歓迎ですわ。(笑)







2024年5月22日水曜日

宝クジと一粒万倍日

 
私が世の中でどうにも理解できないことのひとつである「宝クジと一粒万倍日の関係」について、であります。

縁起が良いと言われる一粒万倍日には、宝くじ売り場には行列ができ、「本日は一粒万倍日」のぼり旗まで立っていたりする。

宝クジを売る側が、購入者を煽るためにこの日をアピールするのはどんな論理で?
この日は、サービスで当りを増やします、ってあるわけでなし。

宝クジ購入者達がこの日を選んで買うのは、どういう思いで?
この日に買えば、当り確率が上がるって、行列を成している人はみんな自分だけがと思っているの?

その論理が全く理解できない。

いやいやカタいことを言うなよ、雰囲気だよ、気持ちの問題だよ。としても

雰囲気を煽る側のまんまに煽られていているその構図が、どうしようもなく見ていてツラい、っていうかわけわかんないんだけどな。

いやまったく理解できない不思議な「宝クジと一粒万倍日の関係」であります。



P.S

よく「この売場から一等が出ました。」っていう看板を見るけれど、

「この一粒万倍日に購入された人から一等が出ました。」っていう看板もあっていいんじゃないか?
いや、「この仏滅に購入された人から一等が出ました。」っていう方が売場の列が緩和されるんじゃないか?

せめて一粒万倍日の購入者に当たる率が高い、という数値的データが是非とも見たいものである。
 
# 当選絶対数じゃダメですよ。そもそも購入者数が多いのだから。 
 







2024年5月20日月曜日

鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

私の「ゲゲゲの鬼太郎」との出会いはいつだろう。

きっと小学校の頃だから60年近く前のことになる。

熱烈なファンというわけではないけれど、子供の頃は何かと目に留まってかなりの話数を読んだことになる。

さてこのタイトル。

「鬼太郎誕生」と言われても正直言ってそのエピソードが思い出せなかった。

ので、鑑賞に及んだ。

鬼太郎は、墓場から生まれ出てきたことは耳にしたことはあったけれど、
生まれる以前にこんなエピソードがあったわけ?

# けど、これは今回新しく作られた物語なんだろうな。

まぁこの映画の主役が鬼太郎の父親であることがこの映画のもっとも大きな特徴であろう。

それにしてもエイリアン的な話はツラかったな。



P.S

しかし、今回あらためて知った知識は、、、

この物語が、昭和31年ということは、、、

私と同い年ぐらいなんだ、鬼太郎は。

いつまでも若々しくてうらやましく思う。






2024年5月18日土曜日

断捨離はしたくない。でも家は片付けたい。


いや、散歩中に見かけたので思わずパシャッ。

トランクルームの看板である。

「断捨離はしたくない。でも家は片付けたい。」

トランクルームの会社の広告としては、極めて優秀なフレーズだと思います。

けど、、、究極的な解決方法でないような気がするのが複雑だな。

# なにエラソーに。



P.S

人によっては、同義語が

「臭いモノにフタをする。」

でないことを祈ります。





2024年5月16日木曜日

ルンバブルとアンルンバブル


ネットで面白い単語が目に留まったので。

“ルンバブル”“アンルンバブル”

私は知っている。

自動お掃除ルンバの購入者は、まず部屋を片付けないといけないな、と思うその経過を。

そうなのである。

ルンバ購入者の多くは、イヤそのほとんどがきっと、アンルンバブルな部屋に住む人間であると。

そして、そのままの状態では、ルンバは仕事が出来ないであろうことをあらためて知る。

「まぁせっかく高価な自動お掃除ロボを買ったのだから、この際ちょっと部屋を片付けよう。」

そう思った方は、きっとルンバブルな部屋に近づいたのかもしれない。

# けど、、、その状態が、、、続くのかな?

# そもそもそう思ってちょっとは片付けたのかな?

しかし、やっぱ、、、どこかに乗り上げたりして、ルンバが悲鳴を上げているであろうことは容易に想像がつく。

そう、まずは、“アンルンバブルな部屋”から“ルンバブルな部屋”に、、、頑張りましょう。

あとはルンバがやってくれます、、、それなりに、、、ね。




P.S

“ルンバブルな部屋”の住人は、ルンバを必要としないような気もするんですけれど、、、ね。

などといろいろエラソーにココに書いている私も“アンルンバブルな部屋”の住人です。






2024年5月14日火曜日

岸辺露伴 ルーヴルへ行く

ちょっと期待し過ぎたせいだろうか。
残念感が残る。

一応、シリーズのテレビ版は既に完視聴の私、
岸辺露伴とルーブルの絡みに期待したものの、
ルーブルのシーンは極めて少なかったし、
撮影に行ってきました感のシーンばかり。

あのぅ、岸辺露伴なんだからさぁ、、、の思いが残る。

それに、若い頃の岸辺露伴は、結構普通の人で、現在のミステリアス感はそのまま若き日の青年には結び付きにくく、

あまり若い頃のそんなシーンは、見たくなかったな。

やっぱ1時間もののテレビドラマの方が濃縮感があってよかったな、と感じてしまってすみません。

各部の間も何となく長く、1時間ものドラマを2時間に延ばした感じが否めませんでした。



P.S

ルーブル美術館は、いつも混んでいる状態しか私はイメージできませんが、
出てくる閑散としたその非日常的なシーンが意外でよかった(?)でした。

# ったく、ひねくれた観方しかできないヤツだな、要反省→自分。





2024年5月12日日曜日

プチプチ自動販売機

プチプチの自販機を見つけたので、思わずパッシャ。

いや何がすごいって、この販売システムの発想である。

プチプチのロールは、結構デカい。
それを無人販売しようという試みに感心してしまう。

システムはいたって単純である。

プチプチのロールが入ったジュラルミンケースが詰まれていて、
そのケースは、ダイアルキーのワイヤーで閉められている。

それらの横には、ガチャガチャがあって、お金を入れて回すと、ダイヤル番号が書かれた紙がカプセルで出てくるだけである。

思わず感心してしまった。

もっとも風雨対策や盗難対策も必要であろうけれど、こんなシステムだったら、なんだって無人販売できることになる。

このシステムは、アイデアの権利申請してたりするのだろうか?

いやとにかく感心してしまった



P.S

10個に一個、プチプチグッズのオマケが入っているとの説明書きも。

# まさかそれ目当ての購入者いるのか?

川上産業の遊び心にもアッパレである。







2024年5月10日金曜日

作と著


文学的文章(創作)→ 作(作者)
説明的文章(事実)→ 著(著書)

小説や詩などは、 〇〇作
エッセイや随筆は、○○著


いや今更ながら、あらためてココにメモ。

いやぁ、そう言われてみれば、今までつい何気なくいちいち意識せずに雰囲気で選んでいたことを反省。


P.S

このブログも誤記が多そうだなぁ。

けれどとても直しきれそうもないので、過去の修正を諦めます。(深謝)



2024年5月8日水曜日

渇水

料金未納の家を訪れて、
料金の支払いを促すが、
それでも払わない払えない家の水道の元栓を締めて回る水道局員の物語。

ある家では罵声を浴び、ある家では滞納を乞われ、それでも4か月以上の滞納となれば、仕方がなく停栓して回る。

そんな彼らが、親が出ていってしまった幼い姉妹と出会う。

姉妹は、公園で水を汲み生活する。

やがて、姉はスーパーで万引きを始める、、、。

水道局員側にも私生活があり、それらが絡まって物語は進んでゆく。

そもそもメンタルが強くなければできない仕事だ。
そして、各家庭を回れば、水道料金滞納の裏に哀しい現実と接することもあろう。

この映画は、解決策を提示しているものではない。

けれど、世の中にはきっとこういう現実もあるのだろうな、と想像を掻き立ててくれる作品である。

わずかでも、物事が好転しそうな様子で終わってくれたことに幾らか救われた。




P.S

「電気は作っているけど、水道は元からあるただの水だろ」というくだりがある。

けれど、その水を清潔に処理し、パイプで家庭まで送るための設備とその維持作業があれば、

いくらライフラインといっても、無料に出来るものでもないことも事実だ。

自販機のジュースは、密閉性が高く軽い便利なペットボトルの中に入れられ、
お金の授受ができ、おつりも出せ、破壊しがたい箱に入れられ、天気にかかわらず24時間温度管理がなされ、、、

そんな状態を維持するためには、ジュースの正味の値段よりもそのためのコストの方が高いんだぞ、と聞いたことを思い出した。

ものごとを、感覚的に捉える危うさを感じたりもする。





2024年5月6日月曜日

兜のお饅頭

せっかくの天気のいい休日、

ちょっとだけ遠出して豊田市民芸館に行ってきまして。

ゴールデンウィークの真っ最中というのに、人が少なくてゆったり時間を過ごせました。

広いお庭がありますので、お弁当持ってハイキング気分で行くのがおススメです。

基本的に入館料は無料だそうですが、有料の展覧会会期中だったので300円でした。

まぁ民芸館については、ググってもらうとして、

その中に茶室「勘桜亭」がありまして、ちょっとお抹茶を一服。(400円)

で、その時出てきた茶菓子がなんと兜のお饅頭でした。

実に、巧みに作られていて、口に入れるのがもったいないような。

とりあえず写真を撮って。

味も美味しかったです。



P.S

民芸館、、、近ければ、小説でも持って行ってゆったりと、、、。

でも、、、毎日は、迷惑がられるだろうな。






2024年5月4日土曜日

Scaniverse - 3D Scanner

とうとう出たな、って感じのアプリ。
私は、iPhone12miniユーザーであるけれども、
LiDARセンサー搭載の機種が憧れであった。

# でもやっぱProは高価だからね。

ところがこの度、センサーがなくとも、iPhone12でさえも3Dスキャンが出来るようになった。

技術の進歩とは、恐ろしいモノである。

マイクロソフトのPhotosynthが出た時も、つくづくスゴいなー、と思ったものだけれど、
今回のこの3Dスキャナーもカメラ画像だけから3Dイメージを作り上げてしまうのだろうから、ある種の力技のようなものか。

でもAIと測定制御の最適化を成し遂げた結果なのだろうな。

で、とりあえず居間にあったこけしをスキャンしてみた。

 


当然、アプリを載せていれば、グリグリ上下左右自由回転も出来るわけで。

これからの物の想い出記録は、3Dですることになっちゃいそうだなぁ。

いや、ほんに長生きはするものである。



P.S

今、一番3Dスキャンをしておくべきものは何か。

まず思いついたのが、自分の体型である。

今まだ健康なうちに、スッポンポンで自分の体を3Dスキャンしておくのがいいかも、、、な、と。

ただ、ネット上にアップできないのが残念である。





2024年5月2日木曜日

はじまりのうた

ま、楽しくは観られましたが、どうにも頭に残ることは、、、

“こんなにうまくいくか?”

まぁアメリカ映画であれば、こんなノリの物語は、ある種のアメリカンドリームのようで好まれるのかもしれないな。

けれど、、、ちょっと暗い観方かもしれないけれど、、、

元々やり手だったプロデューサーが落ちぶれていた時に、
元々有能なシンガーが失意の中で、
二人は出会い、街の中でゲリラレコーディングでヒットさせてゆく物語、と見ると、

結局、才能ある二人の人間がダメダメ状態から再起する話であって、
普通の人が努力と運で成功させる物語とはちょっと違っていて、
ある意味、ヒエラルキーの上の方のお話なのね、と思えてしまう自分の哀しさ。

ま、楽しくはあったのですけどね。




P.S

そっかー、

邦題は、“はじまりのうた”だけど、
原題は、“Begin Again”

だったんだ。

それを知って、今、納得できました。

# 邦題の付け方が間違ってると思うぞ、いやマジ。