2008年10月23日木曜日

大向うから世襲を思う。

先日、歌舞伎を見ていて思ったこと。

# 実に私は、歌舞伎の会員だったりする。アハ。

今日は、2階の端っこの席。いわゆる「大向う」。

すると、更に隣にパイプ椅子に座ったオジサンが居て。

あ、ありゃりゃ、こりゃうるさいぞ。

# とは、実に正直な感想であります。

そうなんです。このオジサン、掛け声担当。

案の定、芝居が始まると、デカイデカイ声で叫ぶ。

ナカムラ屋! ナリコマ屋! マツシマ屋! 、、、。

ま、特にビックリするものではないけれど、やっぱ声デカイ。

ところが、今日は、アチコチでも声がかかっている。

幕間にちょっとオジサンに声かけた。

「今日は、何人で声かけているの?」

「あ、今日は、オレ独りのはずだから、他のは、一般。」

ほぉ~、と思った。結構、シロウトの人でも声かけてんだぁ~。

# すごいな、いいな、私も声かけてみたいな。うん。

で、その後もちょっと雑談になって、幕間も終わりになる頃、

「この次の幕は、オジサンの出番、多そうだね。」

私がそう言うと、オジサンが答えた。

「でも、ま、所詮、ただの兄弟・親子のチャンバラだからね。

 まぁ、家族でチャンバラしてお金儲けてるわぁ。」

「確かに、そうだぁ、ははは、、、。」

オヤジ二人で大笑いして、、、けれど、思うことがある。

親子で世襲して、兄弟親子で歌舞伎を演じる世界。

伝統を引き継ぐ厳しさもわかるけれど、

そんな目で見ると、なんて幸せな家族チャンバラなんだろう。

日頃も家族関係は、うまくいっているのかな。

でも、ひどくうまく行ってなかったら、今、目の前のチャンバラは、有り得ないよな。

そんなことを思う。

かなり前、こんなことも耳にしたことがある。

今は、政治家も世襲議員でいっぱいだ。

もちろん、それに対して、問題もいっぱいありそうだけれど、

「けれど、たたき上げで、お金まみれでのし上がってきた議員よりも

 お金で苦労しないで理想だけ掲げて上がってきた議員の方が、

 理想に近い政治をしてくれるんじゃないの?」

そんなことを耳にした時、私は正直言って、ただ単純に「そうかもね」とも思った。

まぁ、ある意味では、中小企業の会社の経営者の世界ならば

どうしても二代目は、ボンボンになりやすいのは仕方のないことでもあって、

本来は、自分自身にとっての困難さは、

二代目の方が、初代よりも遥かに大変そうなのも充分にうなづける。

でもまぁ、二代目に産まれたことは、自分自身の責任ではないわけだし、

常に、二代目=ボンボン と断定しては、また可哀想であろう。

それに、自分が引き継いだものを、それをまた次の代に引き継ぐのは、

ある意味、その親の幸せの一種でもあったりするはずだ。

どこの業界のどんな社会でも

「世襲」がうまく出来ていることを見るにつけ、

ちょっとうらやましく思えたりもする私である。



P.S

つれづれなるままに、そこはかとなく

「大向う」のことを書いていたら、「世襲」の話題になっちゃったので

わけのわからぬタイトルに付け替えたエエ加減な私である。

ちなみに、最後のシーンでオイらも掛け声に挑戦してみようと思いましたが、

隣の人に止められました。

遥か昔、放送部のカツゼツで鍛えたこの声を、芝居小屋に轟かせたかったのにぃ。

# 無念であります。