日本での公開は、2014年。
上映時間は、134分。
原題・原作は“12 Years a Slave”
実話だそうである。
物語は、1800年代に自由黒人のヴァイオリニストが騙され、奴隷として売られてしまうところから始まる。
一旦奴隷として売られてしまうと、所有者たちは奴隷を動産として扱う為、生かさず殺さずの過酷な日々を送ることになる。
自分が自由黒人である証明も出来ず、粗末な衣食住で暮らし、鞭で打たれることもあり、その差別と暴力に苦しむシーンはやはり見ていてツラい。
しかし、奴隷制度の残っていた頃のことは、米国では黒歴史なんだろうな。
同じ人間である黒人をここまで家畜並みに扱うことの感覚は正直言って理解に苦しむが、それが事実であれば、そうなることが現実として有り得ることを知っていなければならないのだろう。
そして、彼は12年の後に、自由黒人であることが判明して奴隷から解放される。
が、解放されるのは彼のみであって、他の奴隷たちはそのまま続くシーンは、あまりにも哀しい。
それでも家族の元に戻った時、彼の発した言葉は、家族を放っておいたことに対するお詫びであった。
この物語はハッピーエンドでは決してなかろう。
奴隷制度の中では、彼以外の奴隷は何も変わっていないだろうから。
ちなみに監督は、黒人の英国人である。
P.S
「それでも夜は明ける」の邦題は、イマイチ理解できなかった。
諦めずにいれば、いつかなんとかなる、、、的なことだろうか。
そこがちょっと消化不良。