2006年10月20日金曜日

バカはバカ?

教育でも子どもたちでもそうだけれど、
逆の意味での激しすぎるプレッシャーがありますね。
 
おれなんか何もなくてもいいじゃないかと思うけど、何かいいところを見つけなさいとか、いや、
数学ができなくても体育がとか、はきちがえた人権意識や教育で、変な方向にプレッシャーをかけているような気がする。

なんにもない子なんかいない、必ずどこかいいところがあるんだと押しつけると、
目立ちたいという子が増えてきて、目立つためには犯罪をしてもいいとなる。

なぜそんな犯罪を起こすかというと、昔はいろいろ理由づけができたけれど、
今は単純に目立ちたかったからというものが出てくるんです。
 
昔は「お前は目立たないでいい」とか「バカはバカなんだから」と、
それがしつけだったりしたわけだよ。
 
お菓子が5個あって、子どもが6人で、最初に手を出すとバカにされる、
ぐずぐずしてると食べそびれる。
でも、うちの親は先にいらないといったほうが勝ちだ、とおれに教えてくれた。
 
今はそれが逆転して、みんなより先にやらないと損するよ、ということばかりやるから、
子どもが強迫観念にかられているんじゃないかな。
 
親や社会が子どもたちに、存在理由を何か見つけなければいけない、
と強制しているような気がする。
 
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以上は、北野武の発言部分から引用。
        「対論・筑紫哲也 このくにの行方」より
 
# もう今となっては、かなり古い本です。
 
この本を表すには、正しい部分の引用ではないけれど、妙に記憶に残って。
 
 
P.S
もうひとつ、引用。
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以前、「たけしの映画は暴力映画で、青少年にろくな影響を与えない」
といった人がいるけれど、自分の撮る暴力映画は痛いよ。
刃物を持つと痛い。嫌悪感があるから、規制にはなるけど。

痛さのない暴力映画は、
たとえば『ダイ・ハード』で400人乗りのジェット機を落としても、
平気な顔をしている。そのほうがとんでもない暴力映画だよ。
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ちょっと同感です。
 

 

PM 10:59:10