2007年3月13日火曜日

パフューム ~ある人殺しの物語~

単に猟奇殺人の物語。
と言ってしまえばそれだけに過ぎないけれど、
匂いを映像表現する、というテーマに果敢に取り組んだ映画、と評判であったため鑑賞に及んだ。
 
まだ、上映中なので、、、と前置きを書いたところで、ネタバレになってしまうだろう。
 
確かに、匂いを表現する映像表現にチャレンジをしているのはよくわかる。
部分的なシーンでは、成功しているとも言える。
こちらもそのシーンを見ながら、その場面の匂いを想像しようとしている自分がわかる。
もっとも、その結果想像できている匂いのイメージは、
鑑賞者みんなお互いに微妙にずれているような気も充分するのだけれど。
# まぁ、それは仕方がないやね。
 
個人的な感想をいえば、私は観て良かった。
単に猟奇殺人の物語を超えた内容である。
キリスト的宗教観なども持ち合わせていると、映画はもっと楽しめるかもしれない。
 
お奨め?って聞かれると、ちょっと返答に困るけれど、
最近ちょっとない雰囲気とその内容が、きっと新鮮に感じると思う。
 
五感とイメージを研ぎ澄ませて観て欲しい映画である。
 
 
P.S
中世は、ヨーロッパも日本も本当はとても臭い世の中だったことは事実だろうし、何となく想像も出来る。
 
そう考えると、今のこの世の中、潔癖すぎる気がしないわけではない。
もっとも、匂いというものは、6分で慣れてわからなくなる、なんてことも聞いたことがある。(本当か?)
 
けれど、私は、デパートの1階のお化粧品売場が苦手である。
女性が良い香りを漂わせたい気持ちもわからぬわけではないが、そういう類の匂いが体内に入った途端、
何か人工的な工業薬品が肺に入ってしまったような気がしたりもして。
 
そういう意味では、体臭のエキスから究極の香水を作り出すこの話は、ちょっと首を傾げながらも妙に納得できたりもした。
 
# あちゃぁ~完全にネタバレだ。
 
 
 
PM 03:59:08