2022年11月5日土曜日

涙するまで、生きる

もういい、ここで終わってくれればいい。もうこの先の話はいらない。ここで終わってぇ!

と、心強く思った瞬間、エンドクレジットが始まってホッとしてしまった。

それにしても、地味ながら、見せる映画である。

シンプルなストーリーの中に、様々な思いが含まれていて。

人間らしく生きること。
そして、生きていることの素晴らしさ。
そして、そして、とにかく生きること。

そんなこんなが詰まっている。

美しい風景などもない。が、情緒的に映像が綺麗だ。
寡黙な男たちの会話もいい。男たちの接し方がいい。

世がどんな状態であれ、自分自身は、己を信じて、人間らしく生きよう。

そんなことを思い返させてくれる。

私には、実に良作でありました。


 
 
P.S

この後のことも実に気になるのも事実である。

けれど、どう転んだって、明るい平和な状態になるとも思い難い。

だから、今、この状態で終わってくれればいい。

甘いかもしれないけれど、とりあえずこの映画はここまででいい。

だから、とても中途半端でありながらも、
私は、この終わり方でとても満足です。