# エラソーに。
機会があればしばしば美術館へ行く人間にとっては、この気になるタイトルにひかれて読んでみた。
まぁ美術展の運営側の裏側の話であれば、なかなか面白いことも書いてあったけれど、正直言って“やっぱりね感”が大方だ。
美術展に足を運んでいれば、それが商売ベースであったり、あ~考えがない展示会だなぁ、と私でも思わされた美術展がいくつもあった。
だから、今さらその裏話を聞かされても、「ま、そーだろうなぁ。」と思えてしまう。
そもそも大英博物館にしてもルーブル美術館にしても、その所蔵する量や美術館の広さが半端ない。
ルーブル美術館なんて、一日じゃムリだもんね。
企画展で客足を引っ張ろうとしなくても、自分で所蔵するモノを常設展示しているだけで世界中から人を呼び寄せることが出来るわけで。
# ま、一時でも世界の歴史の中でその国が覇権を握ったことがあったという事実が大きいのだろうけれど。
まぁそこを日本もなんとかしよう、というのが本書の思いであろうか。
しかし、一般的観覧者から見れば、例え金儲けのマスコミ主導の企画展であっても、やっぱいい作品が来れば、それがたとえ一点でも見たいと思うし、入場券が高くても仕方ないわね。
# と、白旗を上げてしまう。
だから、ただただ主催側は、いい美術展を企画してね、と、この書には祈らざるを得ない。
話の流れで行けば、日本中のおススメの常設展示品をリストアップしてくれていたら嬉しかったかもです。
P.S
かつては、東京の美術展に新幹線に乗って行ったものだ。
ある意味、お金の問題ではないところもあるよね。
# お芝居やコンサートだって同じでしょ?
今回の万博だって、イタリア館にカラヴァッジョの「キリストの埋葬」が展示されるとなったら、
万博自体の人気・不人気だとか、新幹線代、入場券代、、、そんなこたぁ無問題。
美術を追いかけるって、そういう一面は仕方がないから。
たとえ、なにかに乗せられていようとも、、、さ。