2006年7月17日月曜日

海猿

海猿である。
 

私は、スキューバで潜ることがあるけれど、
潜水モノの映画は、好きではない。
「彼女が水着に着替えたら」的な楽しい映画なら良いのですが、
だいたいシリアスな映画は、窒息シーンが出てくる。
実際、潜っている経験、窒息しそうな経験がある人間は、何かとそれを映像で見るのは辛い。
だから、この海猿もどうも好きにはなれないのだな。
 

まぁ、ストーリーには、あえて触れないけれど、
フト思い出したのは、「愛と青春の旅立ち」
# 制服のせいかもね。


「ウォーターボーイズ」
# なんでだ?
 

若い人々には、評判がいいかもしれませんが、
お奨めかどうか?と言われると、ボク的にはどうかしらん?
公式HPは、こちら。
 

P.S
ちょっと余談で私のスキューバ資格取得の最終試験の時のお話をちょっと書く。
私の学校は、結構厳しいと言われていました。
ちなみに最終試験の内容は、以下である。
1.フル装備で水深8mほどの海底まで潜っていきます。
2.その水底で足ヒレ以外の全ての装備を外します。
  タンク、ジャケット、ウェイト、マスク、
  いわゆる、足ヒレとグローブ以外の装備を全て外して、海底に置きます。
  タンクやマスクは流れていかないようにウェイトを重しにして。
3.水面まで浮上します。数人で試験を受けるので、水面で次のステップの順番を待ちます。
4.さて自分の番が来ます。
5.海底で教官が私のタンクから空気をチョロチョロと出します。
6.その泡を頼りに、いわゆる巣潜りです。
7.所詮、日本の海岸ですから、8m下の海底なんて見えません。
  マスクもつけていませんから、ほとんど何も見えない状態で、
  泡と勘に頼っての巣潜り状態です。
8.何とか海底にたどり着きます。
9.とにかくマウスピースを探して、エアーを確保。
  次にマスクをして、とにかく視界を確保。
  ウェットスーツのおかげで体が浮いてしまうので、
  下方へ足で漕ぎながらの作業です。
10.で、次にウェイトを確保。体が浮かなくなって、ここでやっと一息ですね。
11.タンクのついたジャケットを装着。
12.だいたいこの時に教官は、タンクのバルブをそっと閉めます。
13.ですから、ジャケットを羽織ったあたりでエアーが出なくなりますので、
   もう一度、ジャケットを緩めて、タンクのバルブを確認。自分で開けます。
14.その後、全ての装備を身に付けて、OKサインを教官に送ります。
15.教官のOKサインがもらえれば、終了です。
16.だいたいその時に周りを見渡すと、先に受けた人間が海底で
   私のやっていたことをみんな見ていたりするわけで。
   ドタバタしていたことが非常に恥ずかしいわけで。
ただ、こう書きますと非常に簡単なように見えますが、
まず、女性は、ほとんど合格できないようです。
ウェットスーツで海水でマスクなしでの8mの巣潜りは、
女性の腕力では、海底までたどり着けません。
一生懸命、下方に向かってもがくのですが、
思ったように下方に潜れなくて、苦しくなって浮上です。
一回失敗すると、体力の減少と不安で二回目での成功は、より難しい気がします。
ちなみに私も危なかったでした。
私ももう思いっきり腕力に任せて海底に潜るのですが、
思ったように進まない。
目が殆ど見えないので、いったいどのくらい潜っているのかもわからない。
ある瞬間、私ももうダメだぁ!と思いました。
息が苦しくて、限界を超えた時、私は、思いっきりゴックンと海水を飲んでしまいました。
息がしたくても出来ない、そんな時、私のやったことは、海水を思いっきり飲むことでした。
たぶんこれは本能的な行動のような気がします。
息して、気管支に海水が入ったらもう終わりですものね。
で、一回目ゴックンと飲んだ時、もうダメだ、と思いました。
ところがそうなった時には、たぶんもう、海上まで浮上する時間もない。
そんな時、腕力にもの言わせて潜ったんだ!
いつもの感覚からすれば、きっと海底はすぐそこのはずだっ!
苦し紛れに選択した私の結果は、浮上するよりもこのままタンクを探した方が近いはずだっ!でした。
本当に苦し紛れの選択でした。
案の定、もう殆ど海底でした。
必死でマウスピースを探しました。
が、それを手にするまでに二回目の限界がやってきて、また、ゴックンっ!
必死でマウスピースをくわえてエアーを確保した時、
もうこれで恐いものなしだ。と思いました。
後は、ゆっくり装備を装着すればよいのですから。
やはり海底では、数人が私のドタバタを見ていたはずです。
でも、全員が必死のはずで、お互いに笑える状態ではありません。
教官に採点を聞いた時、貴方は満点に近いですよ。と言われましたが、
きっと誰も私が思いっきり海水を飲んでいることなんて、気づいていないでしょうね。
貴重な体験ですが、スキューバがとても怖いものだとも実感しました。
もっとも、普通に水中を泳ぐ分には、怖いことなんて殆どないのですけどね。
貴方もお気をつけください。
いざという時は、やっぱり恐い海です。
PM 06:28:30