2021年12月19日日曜日

愛、アムール

哀しい。けれどこれが現実かも。

2012年、仏、独、オーストリア映画である。

老夫婦の妻が手術の失敗に遭い、半身不随となる。

妻から「もう病院に連れ戻さないで」と約束された夫は
懸命に自宅で介護する。

にもかかわらず徐々に悪化してゆき、その先に行きつくところは、、、
あまりにも哀しい。

それにしても、本来は、うらやましい限りのカップルである。
夫も妻もやさしさに包まれている。
彼らの会話は、あまりにも静かで普通なのに、とてもやさしい。

にもかかわらずそんな彼らに降りかかってくる災難。
最早どうしようもないことはわかりながらも、今この時を懸命に生きるしかないのだ。

最後の終わり方は、やはりヨーロッパ映画であった。

でも、それでいい。  私は、そう思った。


P.S

私にも痴呆の母がいる。

介護の大変さは、想像を超えるものである。
結局、本人の意思とは関係なく、施設に入れてしまう結果となった。

私は思う。

自分が壊れかけたのなら、自分の要求などするべきではない。
それは、きっとワガママだ。

健康人の論理だと言われるかもしれないけれど、
健康な時に考えることの方が正しいはず。

今の私は、そう心に誓っている。