2005年10月16日日曜日

ALWAYS 三丁目の夕日

西岩良平のあの「三丁目の夕日」の映画化である。 

かなり前、一時熱烈な三丁目ファンであった私は、初日に映画館に足を運んだ。 

正直言うと、ちょっと迷った。 

せっかくの私の中のマンガとしての「三丁目の夕日」ワールドが壊されてしまうのではないか、、、と。 

が、観ずには何も語れまい、と、かなり期待して映画館に向かった。 

案の定、映画館での平均年齢は高い。

マニアックな若者も居たりして。

# 何を隠そう、私もある意味同類であろう。 

さて、映画についてである。 

ストーリーは、あえて書かない。

と言うか、隠すべきもない。あのマンガのエピソードそのままである。 

ひとつひとつのシーンを見れば、その後の話もファンにはわかる。 

あれがタバコ屋のおばさんで、あれが悪魔、じゃなくて宅間先生で、、、 

確かにオリジナルのキャラが

そのまま俳優に置き換えられている努力はよくわかります。 

けれど、やっぱりマンガを実写に置き換えれば、

かぶりもののSFでない限り、イメージがかなり違うであろうギャップは、

頭の中からは取り去れません。 

ただ、そこを乗り越えれば、非常にうれしく楽しく泣かされる映画でありました。 

昭和33年。戦後10年を越えた辺りで、

その後の高度経済成長時代への幕開けの雰囲気の中で、

日本人が素朴にもたくましく生きていた時期である。 

私たち中年の単なる懐古主義的な懐かしさだけではなく、

今と比べて生活がどんなに不便であろうと、 

そこには苦しさに負けないだけの幸せがあったことを思い出させてくれる。 

更に私は、出演者全員の一人ひとりに涙しました。 

ハンカチが手から離せなかった。 

それは、爽やかな涙と言うのでもなく、感動でもなく、

そう、単なるうれし涙だったような気がします。 

貴方にとっても同じ思いが得られるかどうかはわかりませんが 

私にとっては、観て良かった、と素直に言える映画でした。 

公式HPはこちら。

 

P.S

それにしても、、、 マンガの「三丁目の夕日」は、

ほのぼのとした気持ちになれても涙を流すことはなかったのに 

それを実写にすることにより、こんなにも心に刺激を与えるものになりうるのか、

とつくづく思いました。 

まぁ、観ているこちら側の思い込みもあるのでしょうが、、、ね。 

ちょっと意外にも残念だったことは、、、 

マンガの「三丁目の夕日」は、もっと身近なものに感じていました。 

そう、昔ならどこにでもありそうな町で、自分だってそんな町に居た、、、と。 

けれど、東京タワーの建造の時間軸と背景が出てきて、 

「そうかぁ、この三丁目は東京の話だったのかぁ、、、。」

と思ってしまったこと。 

ちょっと残念でした。 

しかし、SFXはよく出来ています。感心しました。 

あと、この電子メール時代に若者へ伝えたいこと。 

昔の手紙は、抱きしめられたのですよ。

なんてのも。

# ダメですね、観方が胡散臭いオヤジ的で。ちょっと反省。 

きっと今の若者は、携帯電話を抱きしめるんだろうな。

 (観た人しかわからぬコメントですみません。)

 

 PM 09:53:44