2023年11月3日金曜日

バッファロー’66

1998年製作であれば、画質もファッションも、雰囲気のイマイチ感は仕方がないんだろうな、現代から見れば。

物語もなかなかツラい。

刑期を終えたこの主人公の男、
自己中で見栄っ張りで我がままでもうただただ見ていてツラい。

そんな彼が少女と出会い、まるで誘拐のように連れまわす。

正直言って、彼の言うこと成すこと、メチャクチャだ。
両親もひどいんだけど。

# その子だから?

だけど、、、言い方を変えれば、その心はきっと純粋だったりするんだろうな。
とても神経質で繊細で、、、優しさもなくはない。

そんな彼に彼女はただただ従う。

最初は恐がっていた彼女もやがて彼が理解できるようになり、
二人は気持ちが通い合うまでに至る。
まぁ彼にとって彼女は天使みたいな存在だな。

そして彼は、自分に罪を着せた相手を殺しに向かうけれど、
それが自分にとって全く意味がないことを悟って殺人を思い止まるのであった。

その後、彼は彼女にベッドで抱かれながら眠るシーンが最後になるのだけれど、
このシーンが観ている側を実にホッとさせてくれるんだな。

この後、彼らの将来のことを考えると、やっぱり不安だらけなのだけれど、
この映画がとりあえずこのシーンで終わっていることが何よりも鑑賞者を満足させてくれるのでありました。

人間関係や言葉もさることながら、撮影技法にも思わぬ工夫があって面白かった。

まぁ今更おススメするような映画ではないけれど、
何かと話題になった映画であることはよくわかりました。


 
P.S

彼女のような大きな愛で包み込めば、どんな悪人でも更生するのか?
がモチーフだったりもするのかなぁ。

いやそもそもこんな女性が現実的に存在するとは考え難い。

そこが小説であり映画なんでしょ、
 
ってことで終わらせてしまってすみません。