「PLAN75」とは、75歳以上に自死の自由の権利を与えるプログラムである。
それが国会で成立し、施行されているという日本の世界を物語る。
特に病気で苦しんでいるわけでもなく、健康であってもそのプランを選ぶことが出来るという。
そのプランを選ぶと、10万円が支給され、最後に自由に使っていいそうだ。
# 日本政府、小っさ。
で、特に身寄りのない人間、働き口が見つからない人間、、、
いわゆる、もうこれ以上生きてても仕方がないよね的な考えに到った人間達がこのプランの話に乗っかる。
しかし、人の気持ちも移り変われば、、、そこに葛藤の中で物語は終わる。
終わり方は実に曖昧だ。フランス映画的に。
# と思ったら日本・フランス・フィリピン・カタール合作だった。なるほど。
まぁ明確な結論が出せるものでもあるまいし、そんな終わり方が仕方がないのはわかる。
思い出されるのは、やはり「サイレントグリーン」であろう。
サイレントグリーンの世界では、人口増加による食糧難で
自死希望者が死ぬ時は、もう既に地球上には無くなってしまった大自然の中にいるような美しい映像を見せられて最後の時を迎えたものだ。
それに比べてこのPLAN75は、どうにも普通の病室のベッドのような環境で最後の瞬間を迎えるその状態があまりにもひどい。
などとそんなところが気になってしまったり。
しかし、、、
もし、このPLAN75が本当のことになったら、日本の人口の何パーセントの人々がこのプランに乗っかるだろうか?
そんなところに興味もなくはない。
それにしても、この主人公に倍賞千恵子を使って欲しくなかったな、昭和人間としては。
P.S
けど、、、
訳も分からず生まれてきて、本人の意思と関係なく名前を付けられ、そして一生を生き抜いてきた。
最後の時ぐらい、このタイミングがいい、と思う瞬間に死にたいやね。
というところは同感である。