この季節になると、人生(セミ生)を燃え尽きた亡骸をよく見かける。
何年も地面の下で生き続け、最期の1週間ばかりを、太陽の下で飛び回り、泣き続ける。
そんなセミを思うと、ちょっと可哀想だとも思うけれど、それは辞めよう。
セミは、そもそも地中の生き物なのだ。
そう思わないと可哀想過ぎる。
しかし、人生の大半を地中で過ごし、それはまるでミミズのような世界のはずだ。
そして、最期が近くなると、セミは地上に這い出し、神様から飛ぶ力を授かり、
残りわずかな時間を幸せに過ごしているのであろう。
そう思いたい。
P.S
が、あへて、それを人間に置き換える、、、
人生を人は地上で生活している。基本的には、幸せに、、、である。
ところがフト気が付くと、自分に空を飛ぶ能力が与えられている。
その時、初めて空を飛ぶ幸せを感じるのである。
ところが、、、それと同時に悲惨なことも知るのである。
自分の命が、あと1週間。
そんな人間は、何をするだろう。
わずかな時間にその幸せを謳歌し、空を飛び回り、自分の生きている証を叫び続けるに違いない。
まるで、この晩夏、まさにセミがしているように、、、。
PM 08:12:55