2006年8月12日土曜日

ゆれる

日本映画である。
 
映画としての完成度は、非常に高いと思った。
 
絵も美しい。カットも考えられている。

が、、、ストーリーが重い。あまりにも重い。

特に今の私には、重すぎてつらい映画だった。

まだ上映中なので、ネタバレは極力避けたい。
けど、避けられるかどうか、、、。

人によって、観方が大きく変わる映画には違いない。
けれど、この映画を良かった、などと論評できる人は、
きっと今が幸せに違いない。
今、ちょっと凹んでいる人、悩んでいる人にとっては、
この映画を褒める前に、きっと落ち込んでしまうに違いない。
 
私が感じたいろいろな感情の中で、ひとつだけ書こうと思う。
私がツラく感じられたのは、、、
 
人は、本音で言いたいことを言えない、そんな現実があるということ。
本能のままに生きている人は、そんなことは感じまい。
けれど、わずかでも頭の中で考えをめぐらした時、
人は、真実を言えなくなる時がある。本音を言えなくなる時がある。
 
好きな人を好きと言えない時がある。
嫉妬の言葉を飲み込むこともあろう。
悪いと思いながらも正直に謝れない時もある。
自分の正直な気持ちを言えないそんな時、
きっとあなたにもあるはずだ。
 
それがその場限りのことであれば、それもまた許せよう。
けれど、言えない事が、言えなかった事が、未来に対しても重い意味を持ち始めるとしたら
それは、言うべきなのか? それともやはり言うべきではないのか?
 
今、まさに、そんな境遇にいる私には、この映画は他人事ではなかった。
重かった。痛かった。苦しかった。
 
私の感想である。
 
 
P.S
映画鑑賞後、飲まざるを得なかった。
思いっきり飲んで、今の本音を叫びたかった。
全部叫んで、自分の中を空っぽにしたかった。
 
 

 

AM 08:35:34