2006年8月26日土曜日

江戸の誘惑

なんとも粋なタイトルである。
 
「江戸の誘惑」
 
名古屋ボストン美術館の肉筆浮世絵展で。
 
浮世絵というと、なんとなく版画を思い浮かべてしまうけれど、
今回のこの展示は、肉筆である。
いわゆる昔の大金持ち達が描かせた一品モノなのである。
 
もちろん浮世絵であるからして、どうしても美人・遊女の画が多い。
まぁその緻密さ。その細やかさ。
実に美しい。
 
当時の人間(たぶんオトコの比率が高いと思われるが)は、この浮世絵を見て、胸をときめかせたのであろう。
今で言うと何であろうか?
モデルのグラビア写真のようなものであろうか?
 
けれど、それを描ききるまでの、その手間のかけ方、時間のかけ方、描画技術のかけ方を思うと、今のカメラマンが何百枚も撮って、いいものを選ぶような、そんな打算的なものと比較しては、申し訳ないであろう。

浮世絵の発端が、色欲なのか芸術欲なのかは、知らないけれど、事の発端が何であれ、それを極めることは、とても価値があることを実感した。
 
8月27日までなので、明日で終わりです。
見逃した方、残念でしたね。えへ。
 
 
P.S
たぶん駆け込み鑑賞者のためであろう。(私もそうである。)
とても混んでいました。
入場制限もあり、会場に入る前に待たされ、入っても長蛇の列。
 
ちょっと面白い感想は、、、
いつも感じるのだけれど、やはり芝居にしても、美術館にしても
鑑賞者は、圧倒的に女性が多い。
 
けれど、今回は、浮世絵である。美人画・遊女画が殆どである。
浮世絵を女性が長蛇の列を作って観る、、、
 
江戸時代の人間が観たら、不思議がらないのかな、、、?
っと思ったのは、江戸時代に対する私の偏見だろうか?
いやいや、近代にとっては、いいものは誰が観てもいいのです。
 

P.S 2
ちなみに名古屋のボストン美術館は、もうありません。

 

AM 10:57:36