2006年8月15日火曜日

ユナイテッド93

すごかった。
 
私は、こんな映画は初めてのような気がする。
冒頭から、最後のシーンまで、心臓の鼓動の高ぶりが下がらなかった。
クーラーの効いた映画館なのに、何度も汗をふいた。
涙する映画かと思って覚悟していたが、涙する余裕もなかった。
最後のタイトルクレジットが流れ始めて、ちょっと涙が浮かんだ。
 
9.11の映画である。
この日、4機の飛行機がハイジャックに遭い、そのうち3機が貿易センタービル、ペンタゴンに突っ込んだ。
そして、残り1機は、ハイジャックをされたにもかかわらず、どこにも突っ込まずに墜落した。

題名「ユナイテッド93」とは、その飛行機ユナイテッド航空93便での内部のドラマである。

上映中だから、ネタバレは避けたい。
墜落してしまった航空機の内部の詳細の事件などは、はっきり言って真実はわからない。
けれど、墜落してしまう寸前まで、機内電話や携帯電話で地上との連絡が出来ていて、
内部の状態は、少なくとも外部にも伝わっていたはずだ。
それらの情報を繋ぎあわせて、もっとも真実に近いであろう状態を再現した映画である。
 
管制官達のパニック、軍の迷い、犯人達の動き、そして、その航空機に乗り合わせた人達。
殆ど2時間がリアルタイムであろうこの映画は、とても息つく暇がなかった。
 
仮にこれが真実として、、、
この映画を観て、感動なんてゆとりはない、涙する余裕もない、
そこには、人々の「必死」が存在するだけだ。
 
国によって価値観も違えば、それに伴う行動も異なるのはわかる。
けれど、この「必死」が本当に必要なものなのか?
私は、多くの人がこの映画を観て、その「必死」の無意味さを感じてもらいたいと思う。
 
ホームページは、こちら。(は、ありませんでした。)
 
P.S
エンドクレジットに、個人の名前の行に as himself という行がかなり出てくる。
要は、本人達が出演しているのである。 
真実がどうかはわからないが、少なくともこの人達は、その事実を知っている人達だ。
 
仮にこの映画が事実としたら、乗客も犯人もあまりにも哀しすぎる。
あまりにも無意味な出来事だ。
 
しかし、数日前も英国でテロによる航空機爆破のニュースが流れている。
私のそんな感想も、どこかの国からは、平和な国のノーテンキ人間の戯言と言われるのだろうか?
 

 

PM 02:49:31