2004年11月5日金曜日

わずかに複雑な思いが残ったピサ・洗礼堂

これも美しい。

が、ここの美しさは、見た目だけではない。

内部は洗礼盤があれどもその空中空間は空っぽである。

が、その為にめずらしいすばらしい音響空間がある。

手を叩くだけでも、その響きが美しい。

ちょうどここの係員というか切符切りというかいわゆる関係者がその音響効果の実験をしてくれた。

彼が美しいトーンを発すると、この洗礼堂は、不思議な響きに包まれる。

そして、それが実に美しいのである。

定期的に実験をしてくれるようである。ちょっと待ってでも聞く価値はありますぞ。

ちなみに写真左下のライオンに注目されたし。

柱を支え、子らを養うたくさんの乳房を持った雄ライオンである。

比喩と象徴を重ねすぎた結果、現実のものではなくなってしまっていることがなんとも複雑な思いとなった。


P.S

案内人が言っていた。

このドームは、頭蓋骨のイメージで作られたとか。

中身の脳ミソを取り除けば、私もこんな音がするのかしらん?

試してみたくとも永遠に試せない課題も残った。

PM 09:33:22