ミラノの街を歩いていて、小奇麗なレストランが目に入った。表に小さく「日本語スタッフがいます。」と書かれてあった。
別にそんな必要もないと思ったけれど、ちょっと珍しい雰囲気だったので、入ってみた。
何を食べようかと迷っていると、「それもおいしいですよぉ。お奨めです。」と背中から声が掛かった。
振り返って見るととても綺麗でかわいいお嬢さんである。
「んじゃ、これを、、」とオーダーするとメモを取りながら、カウンターの中にイタリア語でオーダーを通すのである。
「飲み物は何にしますか?」 決して営業も忘れていない。
ここで本業で働いているとは思えない感じであった。何かを目指しながらアルバイトをしているのであろう。
けど、それが何とも活き活きしていたのである。でも、あえて何を目指しているかは聞かなかった。
イタリアと言わず、どこの国にも日本人はたくさん居る。そして、アルバイトで観光ガイドやレストランでアルバイトをしている人たちをよく見かける。
きっとハイリスクを覚悟しながらも夢を追いかけているんだろうなぁ、、、何か忘れたものを思い出させてくれる人達である。
遥か前、私もそんな夢を持っていたことがある。それが私も英語を習い始めたきっかけであったはずだ。
けど、私は、そのハイリスクな世界に身を投じるには、いささか小心者であったのであろう。
食べ終わって店を出る時、「じゃぁ、何か知らないけど、がんばってくださいね。」と声をかけると
「はいっ、がんばりますっ!」と気持ちのいい返事が返ってきた。
幸せな人生をゲットしてもらいたい、と心から思った。
P.S
写真は、そのリストランテの支払いカウンタである。
何だか欲張りそうなおばぁさんが、今にもコインがあふれそうなレジスターの番をしている。
コインを整理した結果、同じ種類があふれてしまっているのかと思っていたけど、いざ自分が支払ってお釣りをもらう時、結局このコインの山からお目当てのコインを探し出そうとするんだから、結局ただコインが山済みになっていただけのようである。
しかし、、、こんな状態だと通りがかりの人がフッと掴んでいってしまいそうだもんなぁ。このおばぁちゃん、このレジ離れられないようなぁ。
めんどくさがり屋の欲張りばぁちゃんだろうか?
きっと大きな誤解を私は、ミラノに残してきたような気がするのであった。
PM 11:32:23