2005年9月30日金曜日

精子だった頃

あなたは憶えているだろうか? 

遥か遥か昔、まだあなたが精子だった頃。 

気がついたらある日突然、 

日本の全人口よりも遥かに多い仲間との競争が始まって 

あなたも一目散に卵子を目指したはずだ。 

キラー精子なる仲間も居たけれど、回りはライバルばかりだ。 

その中で、意味も考えず、

いつか到達するであろう目標に向かって 何も無駄なことを考えず、

必死に進み続けたはずだ。 

そして、その激烈な競争の中で、あなたは勝った。 

そうである。1等賞をゲットしたのだ。 

その数値的獲得率は、宝くじの3億円獲得の比ではない。 

そう、あなたは、その熾烈な戦いの中で奇跡的に勝利したのである。 

他の精子に比べて、運動神経が発達していたのか? 

それとも体力が際立っていたのか? 

それとも、ただ単にあなたの運が良かったのか? 

今となっては調べようがないけれど、 

その間違いない事実をあなたはどう考察する? 

もう、体力をあるいは、運をその時点で使い切ってしまったと考えるか。 

それとも私には、先天的とも言える卓越した能力が身に付いていて 

少なくとも数億分の一という選ばれた逸材なのだ。

そして 今居るこの世は、

まさにオリンピックのような 選ばれた人々のステージ、、、

そう考えるか? 

今まだ、あなたは生きている。 

人生を競争に見立てる必要はないけれど、 

人生、ちょっとくじけた時に、そんなことを思って、 

自分を奮い立たせようと思う自分であったりもして。

 

P.S

しかし、オトコに生まれ、わが身が産み出すその精子の量を思うに、 

いったいどれだけの精子達が

敗者となってこの世から消え去っていくのか、、、。 

自然の摂理とはいえ、その現実に思いをはせると、 

この自然界の厳しい現実を思い知らされたりもするのである。 

そして、今を生きる自分は、どんなに恵まれた結果なのか、、、 

                         などと、、、

 

 AM 01:07:09