2023年5月15日月曜日

旧約聖書「コヘレトの言葉」をめぐる対話

別冊NHKこころの時代 宗教・人生

すべてには時がある
旧約聖書「コヘレトの言葉」をめぐる対話

若松英輔氏と小友聡氏との対話集である。

# 私は、若松氏のファンで。

まぁあへて「コヘレトの言葉」についての解説は避ける。

私のような者は、とても正確に伝えられないような気がするから。
何か誤解をされてもいけないと思うから。

けれど、実に多くの課題について書かれている。
 
ただ、私も常々思っていることがある。

 生まれつき運のいい人間がいる。
 生まれつき運の悪い人間もいる。

 それは、ひとつの事実だと思う。
 では、その不公平をどう解釈するべきか。

そんな思いに、ひとつの考え方を提示してくれている気がする。

「今ある状態、それ以外は、しゃぁ~ないじゃん。」

そんな納得の仕方も有りだと思う。

# やっぱりダメだな。誤解されるな。

「朝に種を蒔き、夕べに手を休めるな。
 うまくいくのはあれなのか、これなのか
 あるいは、そのいずれもなのか
   あなたは知らないからである。」

だから、先のこともわからないなら、とりあえず今を生きよう。

閉塞感漂う現代であれば、

とりあえずある今を支えてくれそうな「コヘレトの言葉」でありました。


P.S

育ってきた環境もあり、私の若い頃は、極めて面倒な考えを持つ人間だった。

だが、ある時、その面倒さに負けた。

人間だって動物なんだから、
クソ面倒な考え方をやめて、もっと動物的に生きよう。

真にそう思った。そして、生き方を変えた。

結果どうだったか。

以前より、より良く生きられたのか、より悪い状態になったのか。

人生が一度きりなのであれば、その比較はできないけれど、
そうやっていろいろ考えて生きてきた結果であれば、

どんな人生であれ、
その時選んだことの結果の今であれば、
それもまた仕方がないことなんだと思う。

そして、また

「今ある状態、それ以外は、しゃぁ~ないじゃん。」

私は、やはりそこに帰結する。