2023年7月30日日曜日

土用の丑の日にウナギ

いやなに7月30日が土用の丑の日ということで
スーパーには、焼きウナギやウナギ弁当が山のように積まれている。

夏バテ予防にウナギを食す習慣は、かなり古くからありそうだけれど、
まぁ土用の丑の日にウナギを食べる風習は、俗には平賀源内に起因する説が一番有名なんだろうな。

しかし、私は思うのである。

いくらウナギが夏場に売りたいからといって、平賀源内も罪作りなものである。
なぜならば、ウナギの旬は、ホントは秋から冬にかけての季節である。

なのに、ウナギ屋は儲けたいがために旬の時期でもない時期にブームを作ってしまった。

で、現代はと言えば、その夏の土用の丑の日の7月の一番売れる時期の出荷に合わせて
ウナギ養殖をしているという。

# もはや、ウソから出たマコトである。

なので、現代においては、夏の土用の丑の日に食べるべきウナギは養殖モノの方がおススメってことにならないか?

夏の土用の丑の日に天然モノのウナギを食することは、あまり粋ではないことにならないか?

なんだか、天然ウナギをうたう高級店に行くのがなんとも複雑な夏の土用の丑の日であったりする。

まとめ。

庶民がたまに背伸びをしてウナギを食すなら、

結局、夏の土用の丑の日に養殖ウナギを食べるのが一番妥当なのかもしれません。




P.S

販売調整だけでなく、
時代を超えて、
生産側も動かしてしまった平賀源内、ある意味アッパレです。









2023年7月28日金曜日

52ヘルツのクジラたち

町田そのこ著である。

52ヘルツのクジラというのは、他のクジラたちよりも周波数が高いために、 コミュケーションが取れないクジラのことを言っている。

伝えたいのに、伝えているのに伝わらない。
伝えてくれるのにわからない、気がつかない。
そんな人間関係の物語である。

そもそも人間は十人十色はず。
けれど、生まれや育った環境の違いから
ちょっと何か外れてしまった為にコミュニケーションがとりづらくなる。

その孤独さ、叫んでも届かない思い。
叫べない思い、叫ぶことを忘れてしまった思い。

けれど、そんな声なき声の存在を知った時こそ、その叫びを受け止められるようになったはず。

目に見えるものがすべてではなく、
聞こえるものがすべてではなく、

目に見えなくとも、聞こえなくとも、
その向こうにある思いとコミュニケーションをとることが出来るようになることが
この物語のモチーフにひとつと私は、感じている。


P.S

最初、目次を見た時には、短編集かと思った。
一章ずつ手が空いた時に小刻みに読んでいけるな、と思った。

けれど、一章目を読み終えた時にそうでないことがわかった。
そして、息継ぎもなく一気に読み終えた。

善い小説に出会えた気がした。











2023年7月26日水曜日

オールド

チラッと“時が過ぎるのが早い海岸”ネタということを知って

「ん?、パラドックスもの?」

と喜んでレンタルしたものの、、、

ジャンルは、ホラーだった。

何も隠し事も出来ない海岸で謎の出来事が次々と起こる。

なんで?という思いから、

それがやがて“時が進むのが早い現象”だとわかる。

そして、そうだとすると何が起きるか、が次々と提示され、

更には、今後自分たちはどうなってゆくのか?に想像が至ると
もはや恐怖でしかない。ある種時間との戦いでもある。

彼らは助かるのか?

ここに連れてこられたのは一体何だったのか?

一応、すべてはわかるものの、やはり
死んだ人間は生き返らず、過ぎた時間は取り返せない。

結果、タイムパラドックスを楽しむどころか、
やはりホラーだった。



P.S

しかし、2年/時で進むとすると、ヒトの人生はあっという間だな。

ちょっと昆虫たちの短い人生の哀しさを垣間見た気がした。







2023年7月24日月曜日

寿命差が年齢差論


「それは、数多いる種の中でもヒトだけが、自分のなんとなくの寿命、
 つまりある程度の未来と必ず訪れる死を把握しながら生きている。」

先日読んだ「傲慢と善良」のあとがき(朝井リョウ筆)からの引用であります。

なるほどな、と思う。

私は、昔からこう言っている。

私は、母の30歳の時の子供である。したがって、歳の差は30歳。

けれど、母は未だ元気で96歳である。

息子の私は、心臓病の手術もしてとても母の歳まで生きられないと思う。

仮に母が100歳まで生きて、私が90歳までしか生きられなかったら

私と母の歳の差は、20歳だったんじゃないかと思う。

要は、人生も残り少なくなってきたら
生まれた年基準で考えるのではなく、
死ぬ時基準で考えた方がいいような気がするんだな。

もっと分かり易く言えば、
私の姉とは、7歳違いである。
けれど、平均寿命において、女の方が男の方よりも7歳長いのならば、
もはや、私と姉とは、同い年として今後生きていく方がいいような気がするんだな。

だって、統計的には、一緒の時期にこの世からいなくなるわけで。

そうじゃなきゃ、なんとなく損な気がしません?




P.S

単なるヒガミ根性の思考かも、、、なぁ。(笑)











 

2023年7月22日土曜日

嫌いな人

 
“嫌いな人も別におれの知らない世界で幸せになっていればいいと思う”

“嫌いな人に一切興味を持たないことは、その人への究極の優しさでもあります。”

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ネットに流れてきて、いやなに、妙になるほどなと思った次第。

いつまでも嫌っていても仕方がないわけで。

お互いに幸せになりましょっ、って感じで。


P.S

まずは、自分の欲を捨てることが大切なのかもしれませんね。






2023年7月20日木曜日

護られなかった者たちへ

フィクションのサスペンスであろうか。

東日本大震災に絡めて、生活保護問題を表に出した一品。

原作は、中山七里の長編推理小説である。

重い物語であるが、その根底は優しさと葛藤から生まれるものであった。

震災の瞬間に、救われたものと失ったものと、そしてその失うことを目の当たりにしたもののツラさ。

きっと私は想像できていないと思う。

震災後10年も経ち、記憶の風化の中から、もう一度その想像をめぐることになった。

いろいろな人がいる。いろいろな立場がある。いろいろな作業があり、いろいろな矛盾もある。

そうだよね、そんなこともあるんだね。

あらためて気づかされたことも多い。

哀しい物語であるけれど、それらをすべてひっくるめながら、
葛藤し続けながらも生き続けねばならぬ、そんな現実をあらためて思う。

ただ、私にとってひとつ残念なのは、やはり殺人が起きること。

こういった物語は、殺人抜きで描いてほしいモノである。



 
P.S

もうひとつつけ加えれば、

東日本大震災も絡めて欲しくなかった。




2023年7月18日火曜日

Welch's 1房分のぶどう

広告か?と思われても仕方がありませんが、

この度、2ケースをポチってしまったワケで。

「Welch's 1房分のぶどう」であります。


私は、ペット飲料をほとんど飲むことがないのですが、
1週間に1度だけ、このぶどうジュースを飲む機会があって。

濃厚なブドウの香りとその味は、ワインのベクトルに近いような気がして、
むろん、果汁率25%、ぶど1房分のポリフェノールが摂れる、とまで言われれば
最近、アルコールが飲めなくなってしまった私は、
こんなジュースに走ってしまっているのでありました。

で、何気にネット上で安かったので、ポチっと。
24本パック2ケースあれば、これで1年分ゲットだぜ。

所詮、甘みの多いジュースってカラダに良くなくない?なんていう不安は既になし。

なんとなくいつでも飲み放題感がうれしくもあります。



P.S

ところが気がついたら安いことにはやはり理由があって、

賞味期限が残り2カ月だと。

ははは、まぁそれも気にしやせんが、、、ね。

人生ラストスパートともなると、
いろいろ気にせずに済むことも増えて楽しかったりもしますわ、私は。(笑)









2023年7月16日日曜日

川原神社弁天池改修工事完了奉告祭

川原神社の弁天池改修工事完了奉告祭に行ってきました。 7月15日。

名古屋市昭和区にある川原神社の弁天池には数百匹のカメが住んでいます。

前回は20年前ということだけれど、今回もこの池の大掃除であります。

今回は、水の入れ替え、ヘドロの除去の他に、護岸の修復、産卵場所の整備もということで2カ月近い工期となりました。
水抜き中の弁天池

私も長い間カメを飼っていたこともあって、その池の存在を知っていたので何度も観に行ったこともあって。

で、この度、5月頃に工事に一口(2千円)の寄付をしたら、
今回の工事完了の奉告祭のお知らせが来たわけで。

どうしても聞いてみたいこともあって、ちょっと参加。

奉告祭は1時間ほど。参加人数は、想像以上に多かったし、
舞は4人、舞楽も8人構成という小さな神社としてはとても華やかでした。


工事完了後は、ちょっと緑が減ってしまったけれど、
きっと水底は見えないけれど、ヘドロも減って、
カメにとっては環境が良くなったんだろうな。
工事後の弁天池

いやぁカメファンとしては、ちょっと嬉しい出来事でありました。

お礼に、手ぬぐいがもらえて。これもちょっと嬉しかったです。



P.S

ところで、何を聞きたかった?って?

いやぁよく言うじゃないですか、カメは万年生きるって。
いや万年じゃなくても、相当長寿のはずで。

で、聞きたかったことは、とても聞きにくかったのだけれど、、、

「やはり、死骸もあったのでしょうか?」ってこと。

それに関する応答は以下の通り。

カメは雑食なので、仮に死骸があっても食べられてしまうんじゃないでしょうか。

でも、甲羅は残りませんか?

もしそうだとしても、ヘドロと一緒に捨てられてしまったかもしれません。
ただ、そういった報告は来ていない、とのこと。

というわけで、カメの寿命の万年説は、私の中ではまだ生きています。
ひょっとして、この池の最初の一匹目もまだ生きているのかもしれないなぁ。

ここは、私にロマンを与えてくれる大切な弁天池です。


















2023年7月14日金曜日

傲慢と善良

辻村深月著である。

ちょっと厚めの本で、これ読み切るのにどのくらいかかるかなー、と読み始めたら

止まらなくなって、二日で終わった。

いやぁ、恐るべし辻村深月である。最近人気の理由がよく分かった。

その特徴は、あえて“あとがき”から引用すれば、

その“解像度”の高さにある。

情景、心象、会話、そして、思考、、、すべてにその表現内容が実に細かい。

ちょっと繰り返されてしまう分部もあったかもしれないけれど、

それらがすべて提示されていて、起きている事象に関して、
ほとんどすべて語りつくされている感がある。

したがって、読んでいて、読んでいるこちら側が本の世界にすっぽり入ってしまうことになる。

それは、こちらの思考を乗っ取り、ただただその世界に乗せられて話を進められていく状態は、

ある意味、小説を読む醍醐味のような気がしないわけでもない。

# それが本当に良いのかどうかはまた別問題かも、だけど。

ただ、だからこそ、止まることなく読み続けてしまえるのだ。

ジャンルは、恋愛モノ?サスペンスモノ?推理モノ?

また、死者も出てこなければ、決定的な悪者が出てこないのも嬉しい。

いや、読んでいて楽しかった。

いろいろ語り合いたくて、ついススメたくなる一冊である。


P.S

とまぁネタバレを避けて書いてきたけれど、、、

私の結婚観は、この小説とは、だいぶ違っているような気もするので、

だから、嫌悪感なく楽しめたのかもしれない。

ツラい人には、ツラい内容かもなー。エヘ。

















2023年7月12日水曜日

アトランティスのこころ

2002年(日本)公開の映画である。

私は、ノーマル役なアンソニー・ホプキンスは好きである。

原作は、長い小説のようだけれど、ココは映画でサクッと。

ザックリ言ってしまえば、
シングルマザー親子の成長と再生の物語か。

シングルマザーでありながらも、自分のことばかりの母親と、
貧乏が故に悔しい思いの多い息子。

その家族の2階にテッド(アンソニー・ホプキンス)が引っ越してくる。
息子が彼に懐き、やがて彼の秘密を知る。

そう、彼は、超能力者だったのである。

そう言えば、1960年頃は、アメリカも超能力者の開発に力を入れていた頃で、
本当にそんな人がいたかどうかは知らないけれど、
今回、アンソニー・ホプキンスはその超能力者を演じている。

老人のテッドから言葉をもらい、勇気をもらい、息子は成長してゆく。
子どもの頃の恋愛は、引っ越してしまうとやっぱ続かないものなんだろうなぁ。 
 
まぁ、最終的にはハッピーエンドなんだろうか。
ちょっとわずかに淋しさが残る。

今さらおススメ度は低いけど、
こんなジジイになりたいな、とは思う。




P.S

20年も前の映画だけれど、
撮影監督ピョートル・ソボチンスキーは、公開の数カ月前に亡くなっている。
また息子役のアントン・イェルチンも27歳で亡くなっている。

例え映画上での話であったとしても、
息子の成長の物語のはずだったのに、その若さでこの世を去ったと聞くと、
余計に、この映画が淋しく感じられる。





2023年7月10日月曜日

大数の法則

私が学生の頃に確率論の先生が仰った

「大数の法則が成り立つとき、試行数を増やすと期待値に収束してしまうため、

 期待値が確実にマイナスのギャンブルでは分散を信じて1回で全額賭けるべき」

との言葉を急に思い出した。

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以上は、ネットからのヒロイモノであります。

いやなに、なるほどな、と今更に思うワケで。

凡人的には、少なくとも、もし仮に元金よりも少しでも増えた瞬間があったら

そこで辞めるのが掟ですね。

もうちょっとやってもっと、、、と思って、

マイナスの期待値に近づいていってしまうのが

凡人の証であるわけですが。




P.S

まぁ数学的に考えたら、

なにも失いたくなければ

ギャンブル自体、やらない方がいいに決まっているわけですが、、、。





2023年7月8日土曜日

出力する場面

ヒロイモノ。

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「脳の立場」から説明すると、

「何度も入力されるから」覚えるのではなく、

「何度も出力する場面があるから」覚えるということなんです。

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たしかにこどもたちに教えている立場からもつくづくそう思いますね。

それにこの歳でも、教えながらも何気ない数式に哲学を感じる瞬間がある。

結構、それが未だに楽しかったりする。



P.S

私がこのブログを書き続けているのも、、、

ほんのちょっとでも、、、

出力する場面が貴重なんです、、、が役に立っているのかな?






2023年7月6日木曜日

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

スーパーマリオブラザーズ。

私がプレイしたことがあるのは、
スーパーマリオブラザーズとマリオカートぐらいだけれど、まぁどれだけお世話にったか(父子ともに)を思い出せば、そりゃ観ないわけにいかないでしょ。

ということで映画館へ。

で、一番大きな感動は、この2点。

・よく作ったなぁ。
・こんなにいっぱいキャラがいて、よく使いこなしたなぁ。

まぁマリオに関しての知識が基本的なものしかない私は、
マリオがピーチ姫を助けに行く物語かと思っていたけれど、

# 正真正銘、私は古い人間である。

ピーチ姫、、、カッコ良すぎるでしょ!!!

# もう、この私、既にピーチ姫のファンです。

まぁ物語に妙な複雑さはないし、
それぞれのキャラはオリジナルに忠実だし、
その3D的動きは、それなりに納得できるし、

それよりもなによりも私にとっては、すべてのキャラに懐かしさしかない。

「あ~、そう言えばこんなのいたよなぁ。」

間違いなくこの映画は、中年向け映画である。




P.S

この映画と現実のと一番のギャップは、、、

マリオの障害を乗り越える為の訓練の日数である。

彼は、一昼夜であらゆるほとんどの障壁を乗り越えられるようになったけれど、、、

私のマリオは、、、何カ月もかかった、、、ことであろう。

ひょっとして、、、

若者達は、一昼夜で終わらせられてたの?スーパーマリオゲーム。











2023年7月4日火曜日

パンドラの匣

先日チラッと“カルチベート”なる記事に触れ、

妙に感心して、それが載っているのは何かと調べてみれば

太宰治の“正義と微笑”だった。

そして、その作品が含まれていたのが、この“パンドラの匣”であった。

“正義と微笑”は日記風に
“パンドラの匣”は、手紙風に
書かれている。

まぁ私は、太宰治に関しては映画でばかり観ていて、 原作はあまり読んだことがなかったので、 詳細な感想は述べられない。

しかし、この2作品は、趣が似ていて、
どちらも青年の成長の話と言えば聞こえはいいが、

全編を貫くこのなんていうか根拠のないエリート意識は、
他人ごとのように読んでいれば面白いのだけれど、
どうにも好きにはなれないな、私は。

ただ、内容には、いろいろ面白い気になる表現や言葉があって
ついつい何枚も付箋をはさんでしまった。

まぁ、面白かったと言えば、軽いノリになってしまうけれど、

最近の小説の劇的な展開に慣れてしまっていると
やはり昔の小説感は、否めない。



P.S

「こころ」もそうだけれど、
日記や手紙にこんな長編を書くまいに。

それが小説の所以ではあるけれど、
長く書いてもそれが読むに堪えうる内容となり得るのか、、、

このブログを書きながら、それを痛切に感じたりしている凡人の私。















2023年7月2日日曜日

残り何回?


ネットからのヒロイモノ

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好物だからって毎日食べるのは気がひけるな?

みたいなことを実家で口走ったところ、

祖母と母が

「青果物の旬などせいぜい半月もないのだから、

 そんなもったいぶったことをするものではない、

 気合を入れて食え、旬を謳歌しろ、あと70回しかないぞ」

と即座に言われたことを思い出す……

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たしかに、、、
 
とりあえず今日は、スイカを食べよう、と思う。



P.S

、、、あと20回ないかも、、、

逆にちょっと焦ったりもする、、、な。