2024年3月31日日曜日

ハグとナガラ

ブックオフで偶然に発見した一冊。

原田マハ“さいはての彼女”の続編(?)。

# 続編というよりもシリーズものだな。

10円で購入。

中年女性の旅物語である。

6編の短編からなり、ハグとナガラの女性二人の明るいやり取りが楽しい。

ただ、楽しさだけに終わらず、母の介護や死別といったことで、否応なく旅に絡んでくる話題もあって、、、。

人生は、なかなか思うようにはいかない。

けれど、それもまた自分の人生。

何気に、歳を取るってことも悪くないな、とも思わせてくれるこの二人とその関係もうらやましくもあります。

人生を足掻く、、、見習いたいと思います。


P.S

中年女性二人の旅物語、、、。

確かに中年男性二人だと、物語が成立しにくいのに納得できてしまう自分、、、

今どきは、ダメだろっ、ハハハ。






2024年3月29日金曜日

さいはての彼女


「楽園のカンヴァス」を読んで原田マハに興味を持った。

他にどんな小説を書いているの?と次に選んだ一冊。

4篇の短編からなるこの一冊、どれもとても爽やか。

自分に自信を持ちながらも、不意に落ち込んでしまった時、

その爽やかな出来事に、自分の変化を感じながら再生してゆく。

きっと現代にお疲れ気味な人間は自分を重ねる人も多いでしょう。

まぁ私のような現役を離れた人間には、ちょっと懐かしさも感じたりもするけれど、

例え物語が単純であっても、こういった爽やかな小説が私は好きです。



P.S

原田マハ、この歳でファンになりそうな予感。

次は何読むかな。








2024年3月27日水曜日

灼熱の魂

凄い映画だった。

2011年の作品。カナダとフランスでの製作。

ドンデン返しのその内容もスゴかったけれど、何だか百田尚樹の「幸福な生活」的なドンデン返しで哀しくなった。

場所は、中東。
宗教戦争での内戦で悲惨な状態の中での物語である。

シーンは、現代と35年前を行き来する。

やっぱりどうも外国人の顔の違いの識別に慣れていないせいか、最初のうちは、過去と現代との切り換わりに混乱したりもした。

# まぁネタバレは絶対に回避。

宗教戦争のはずなのに、こういうことに至っては、なんでもアリなのか?感を感じてしまうのは、平和日本に住んでいるからなのだろうか。

それにしても哀しい。

いったい母は、どんな気持ちで子供たちを育ててきたのだろう。
そして、真実がわかった時の母の気持ちは、、、?

もうただただ実話でないことを祈るばかりである。


 

P.S

この映画をドンデン返し映画で選んだのか、中東問題ネタで選んだのかが今となっては思い出せない。

しかし、確かに驚くべき物語であって、いくら映画がすごくても、
これを“傑作”と表現するのには、ちょっと私は抵抗があるな。





2024年3月25日月曜日

積水不可極 安知滄海東 九州何処遠


積水不可極 安知滄海東 九州何処遠
万里若乗空 日国惟春日 帰帆但信風
鰲身映天黒 魚眼射浪紅 郷樹扶桑外
主人孤島中 別離方異域 音信若為通

詩人の王維が阿倍仲麻呂へ詠んだ惜別の詩。

まぁ解釈は、ググってもらうとして、

もう二度と会えないであろう親しき人への想いである。

まぁ、イマドキであれば、同じ地球に住んでいれば、二度と会えないということもなかろう。

けれど、当時は、お隣の中国・長安から日本に渡るだけでも永遠の別れを感じたのだろうなぁ。

もっともこの後、阿倍仲麻呂は嵐にあって、二度と日本の地を踏むことにもならなかったわけだけれど。



P.S

お習字の先生も既に亡くなって久しい。

いつか来るであろう最後の日をどう迎えようか、しみじみ思ったりもする。





2024年3月23日土曜日

コンビニ人間

第155回芥川賞受賞作

なんだか複雑な思いにとらわれる物語だった。

村田 沙耶香 著

ちょっと寝る前に、と読み始めたものの、一気に読み終えてしまった。

薄い本なので、2時間程度で読めてしまいます。

それにしても、、、きっと評価が分かれるだろうなぁ。

多様性が求められる昨今、他人が別にどんな考え方でどんな生き方をしても、
特に害と思われなければ、私も認めてしまうかもしれないけれど、、、

なんだか読んでいて、、、ツラかったな。

# と感じた時点で、自分がどっち側(?)か再認識できるのかも。

# 複雑だな。

しかし、所詮世は自分の意識を中心にして回っていれば、
自分の良いと思う、生きやすいと思う選択の結果で生きていくのであれば
誰もそれを否定できないと思う。

それがマイノリティであれば、ある種の生き難さもあるかもしれないけれど、仕方がないよな。

# そう自分に言い聞かせて。

彼らの今後が気にならないわけでもないけれど、

自分もそういった面もあるんじゃないか?と反省しつつ。





P.S

2時間で一気に読み終えたのは、ある意味面白かったからかもしれない。

けれど、これを面白かったと言っていいのか?

なんだか読後感がくすぶる。





2024年3月21日木曜日

翔んで埼玉

まぁウワサだけで、あまりにもバカバカしそうで見る必要ないな、と思いつつも

「なに続編が出るの?」そんなに評判がいいの?

と恐いモノ見たさで鑑賞。

ま正直言って、超バカバカしい。

しかし、それを有名俳優で演じているのでバカバカしさが更に際立つ。

ただ、そのバカバカしさが現実と絡むので、なんともついつい受け入れて笑ってしまう。

そして、バカにしながらも自然に見ることが出来てしまったのは、この映画の作り手に負けた感が否定できない。

こんなもん二度と観ることはないな、、、

と思いながらも、何度か見返すシーンがあったりして。

エンディング曲も何回聞いたことか。いや面白いので。

おススメ度は、全くない。

けれど、面白かったっす。


P.S

続編を見るかどうか迷う。

# いつか、、、きっと見るんだろうな。ハハハ。




2024年3月19日火曜日

11111.1km

 原付の記録。

11111.1km。

ここまでくるのに7年程もかかっていれば、

次に期待される“2”のゾロ目は、

この人生じゃムリそうだなぁ。

P.S
 
次に狙うのは、“12345.6”か。
 
今の調子だと、それも結構先だな。
 
 
 
 

2024年3月17日日曜日

苦労を厭わずに取り組めば必ず報われるタイプの試練


つらいといえばつらいのだが、

この種の「苦労を厭わずに取り組めば必ず報われるタイプの試練」に従事するのは、

おそらく大学受験の勉強をしていた時以来で、なんだかなつかしくもある。

-------

ネットからのヒロイモノである。

まぁ大人のセリフであろう。

私は、努力は必ず報われる派思考の人間ではない。

そもそも「努力」という言葉も好きではない。

けれど、上記文が妙に納得できる。

そう、勉強っていう作業は、大学受験でさえも、苦労かもしれないけれど、

# 合格不合格は別にしても

必ず報われるモノなんだよ。

そう学生たちに伝えたい。




P.S

少なくとも、そう思えている私は、幸せ者である。






2024年3月15日金曜日

大河への道

予告編が目に留まり、現代モノなの?時代モノなの?

パッケージを見てもその疑問は解消されず、、、レンタル。

三谷幸喜もの?と思ってたけど、違ってた。

原作は、立川志の輔 『伊能忠敬物語 -大河への道-』
企画は、中井貴一
ちなみに脚本は、森下佳子

ま、ハズレはなさそうだよね、と鑑賞開始。

物語が伊能忠敬モノと知れば、おのずと興味が出てくる私である。

物語が、現代から江戸時代へと移る際には、所詮喜劇か?と思いきや、
いやいやなかなか見応えのある物語でありました。

しかも、伊能忠敬に関する「そうだったの?」的なエピソードはなかなかでありました。

# ちょっと涙がチョチョぎれたし。

いやぁ、実に観てよかった一本でありました。



P.S

しかし、ちょっと調べてみると、、、

この映画の主役である高橋景保は、その後、獄死して悲惨な最後を遂げる。

そんな事実は、、、なんだか知りたくなかったな。






2024年3月13日水曜日

現代語訳 学問のすすめ

人の家に伺った時に机の上に何気にこの「学問のすすめ」が置いてあって、

ちょっとパラパラ見させてもらいながら、いつも

「福沢諭吉の“天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず”のホントの意味はなぁ、、、」

などとエラソーに学生たちに講釈を垂れながらも、

そう言えば、自分もちゃんと読んだことがなかったな、と反省してブックオフでまた10円で買ってきまして。

いやぁ、これはもっと若い時に、学生の時に読むべき一冊だよなぁ、と、この歳になれば思うワケで、つくづく反省。

まぁ、「学問のすすめ」が超有名であって、福沢諭吉がお札の顔になるのには
やはりそれなりのことがあるんだなぁ、と今更ながら思った次第。

それにしても近代化まっしぐらの明治の時代に、西洋一途でもなく
こんなにも論理的にプラス思考の考え方が出来ていたことに
心から敬意を感じるわけであります。

私には、道徳の教本にも相当するような気がするのですが。

現代語訳版で訳者が斎藤孝なのでとても読みやすいのでおススメです。



P.S

本の版数を見たら、2020年3月で第56刷版と。

他の訳者バージョンもあるだろうから

いったい日本人の何パーセントの人がこの「学問のすすめ」を読んだのだろう。

この歳になって初めて読んでいることに、ちょっと恥ずかしく感じたりもして。





2024年3月11日月曜日

白鳥

 
白鳥 
 
かなしからずや空の青
 海のあをにも染まずただよふ

         若山牧水


これを書いたのはもう30年ほど前になる。

# 写真が出てきたので。
# 未熟だな。恥ずかしいな。

書きながらも、そのイメージは、青の中に漂う小さな白い鳥にしか過ぎず、色彩の妙を想って書いていた記憶がある。

けれど、この歳になってくると感じるものが違ってくる。

なんだか面倒に感じる世間と一歩離れて

孤独にゆらゆら波間に揺れているその情景が孤高でもあり寂しさを感じたりもする。

# なんとなく今の自分にかぶさるな。

若山牧水の深みがやっと自然に理解できるようになったってことなのかな。

いやなに今更ながら、、、。




P.S

いくらなんでも遅すぎるだろっ→自分。






2024年3月9日土曜日

ドニ―・ダーコ

2001年公開。

タイムパラドックスもの?

というかマニアの中では人気が高く、極めて難解という評判に挑戦してみた。

1回の鑑賞ではわからない、という評判の物語。
私も素直に理解できませんでした。

いろいろネットで調べて「ふ~ん」と思いながらもう一回ザックリ観直しましたが 、理解に向上があまり見られず。

# みなさんの解説も理解できなくはないのですが、、、ね。

まぁタイムパラドックスものでもあるのですが、素直に納得出来ない構成であるために なんともなー。

残念ながら、あまり深追いする気になれないまま、このままの印象で終わることにします。

細かいところを楽しむ映画なのかもしれませんが、どうもネタに好感が持てずに残念です。


P.S

「ドニ―・ダーコ2」なるものも出ているようですが、、、

# 劇場では公開されずDVDでのみだとか、、、。

どうもそれでスッキリできるようでもないのでスルーします。

もっと若い頃に見るべき映画だったのかもしれませんね。



2024年3月7日木曜日

カクテルパラソル

先日の鶴の水引細工
もうひとつなかなか捨てられないカクテルパラソル。

# いやそもそも持って帰ってくるなよ。
# 繰り返して使うモノだろ。→ なの?

こちらはネットでも購入できるからなんとなく価格がつかめたりする。

# 単価30円くらいかな。

にしてもやっぱ内職の世界だよなぁ。

ネットでは作り方を載せたサイトもよく見かけるけれど、
じゃぁ自分で作るか、と言えば、、、んー、、、。

かつて貧乏家庭だった我が家は、いろいろな内職の経験を持っていたりするけれど、
慣れてくれば、きっと手際よく作れるんだろうな。

まぁ販売価格が単価30円でも、内職の賃金は単価10円にもならないだろうなぁ。

カクテルパラソルが私を遥か昔の時代に連れて行ってくれるのがなんとなく尊い。




P.S

思い出すのは、トム・クルーズ主演の映画「カクテル」

「こんなカクテルパラソルにも作っている会社があって社長がいる。」

なるほど、、、と私も妙に感心した記憶が残っている。

もう30年以上も前のことである。







2024年3月5日火曜日

夢からさめて想うこと

# 老人の戯言である。

たまにこんな夢を見る。

どうしてちゃんと動かないんだろ。どこでプログラミングバグっているんだろ。
どうしてちゃんと動かないんだろ。どこの配線が間違っているんだろ。

悩んでも悩んでもわからない。どうしようもなく苦しむ、、、

そして、目が覚める。

あ~夢だったのかぁ。もう悩まなくていいことがわかって布団の中でホッとする。

けれど、問題なのは次に浮かんだ想いである。

「あ~、なんてオレの人生、つまらないことに時間を費やしてきたんだろう、、、」

仮にもエンジニアとして40年程を勤め上げ、お金の為、会社の為、と働いてきた。

その為に悩んできたことのその内容の無意味さを想う。

# 老人の戯言である。

入札なんかもどうやって落札するか、技術的差異をどうやってつけるか、なんてことに頭を悩ませてきたりもしたけれど、

そもそも、他にやりたがっている人や会社がいるなら、そこに任せりゃよくない?

# 老人の戯言である。

夢から覚めた時に、そんな発想が許される今がとても幸せな老人である。



P.S

今は、何ものにも所属せず、お金の為でもなく、どんなことでも、例え人がやろうとしないことでも、

きっと自分しかできないこと、自分しかやらないことをやっていこうと思う。

いつまでもそんな幸せな老人でありたい。





2024年3月3日日曜日

PLAN75

「PLAN75」とは、75歳以上に自死の自由の権利を与えるプログラムである。

それが国会で成立し、施行されているという日本の世界を物語る。

特に病気で苦しんでいるわけでもなく、健康であってもそのプランを選ぶことが出来るという。

そのプランを選ぶと、10万円が支給され、最後に自由に使っていいそうだ。

# 日本政府、小っさ。

で、特に身寄りのない人間、働き口が見つからない人間、、、

いわゆる、もうこれ以上生きてても仕方がないよね的な考えに到った人間達がこのプランの話に乗っかる。

しかし、人の気持ちも移り変われば、、、そこに葛藤の中で物語は終わる。

終わり方は実に曖昧だ。フランス映画的に。

# と思ったら日本・フランス・フィリピン・カタール合作だった。なるほど。

まぁ明確な結論が出せるものでもあるまいし、そんな終わり方が仕方がないのはわかる。

思い出されるのは、やはり「サイレントグリーン」であろう。

サイレントグリーンの世界では、人口増加による食糧難で

自死希望者が死ぬ時は、もう既に地球上には無くなってしまった大自然の中にいるような美しい映像を見せられて最後の時を迎えたものだ。

それに比べてこのPLAN75は、どうにも普通の病室のベッドのような環境で最後の瞬間を迎えるその状態があまりにもひどい。

などとそんなところが気になってしまったり。

しかし、、、

もし、このPLAN75が本当のことになったら、日本の人口の何パーセントの人々がこのプランに乗っかるだろうか?

そんなところに興味もなくはない。

それにしても、この主人公に倍賞千恵子を使って欲しくなかったな、昭和人間としては。




P.S

けど、、、

訳も分からず生まれてきて、本人の意思と関係なく名前を付けられ、そして一生を生き抜いてきた。

最後の時ぐらい、このタイミングがいい、と思う瞬間に死にたいやね。

というところは同感である。


2024年3月1日金曜日

水引細工

何気にいただいた贈答品に付いていた鶴の水引細工。

いつも思うことは、これを作るにあたって、すべてが機械化されているとはとても思えない。

であれば、いったいどのくらい時間をかけて作られているの?

やっぱり内職モノ?それとも海外からのモノ?

そもそもこの生産コストは?

相手に届いた瞬間に捨てられてしまいそうなそんな鶴をひたすら手作業で作っている人々を思うと、 簡単には捨てられなくなってしまうんだがな。


P.S

いやいやいや、、、今どきは、フル機械化されているのかも?

真実が知りたいな。