ま、意味は、読んで字の如し。“決して負けないぞ”的な、かな。
作者は、原田マハ。
ゴッホの半生を題材にしたフィクションである。
時代は、1880年代のことであれば、ゴッホは、エコール・ド・パリ以前の人だったんですね。
# 読んでいると、ちょっと勘違いしてしまった。
物語は、日本人のパリ渡航の話から始まり、仕事の画商つながりから弟テオと知り合い、フィンセント・ゴッホとの物語へと繋がります。
が、どちらかと言えば、ネタとしては、弟のテオの方が多いかも。
ゴッホネタについては、弟テオとやりとりした手紙が多く残っているようなので、その二人の生活ぶりは、二人が離れている時の情報の方が多いとか。
なので、二人がパリで一緒に住んでいた時の方が不明な点が多く、フィクションで作り易かったというのがあるようで。
でもま、現実的にわからない部分は、よく調査してくれた小説家がフィクションでも作ってそれで埋めてくれればヨシッ派の私なので、
# いや、そうでなきゃ、大河ドラマや朝ドラなんて見てられないでしょ。
とても楽しく読めました。
まぁ長編物語なので細かい感想は書ききれませんが、やはり最後は涙なくしては読めませんでしたよ、ハイ。
あと、ちょっと嬉しかったのは、“タンギー爺さん”のイメージが持てたこと。
普段、ゴッホの“タンギー爺さん”を観ながら、ただのオヤジかぁ?と思っていたのが、何か小説からその雰囲気なり彼の優しさが感じられて、これからは、絵画の“タンギー爺さん”の観方が変わったかも、です。
# いや、ここも原田マハの創作なのでしょうが。
# “タンギー爺さん”の絵は、Wikiででも。
小説自体は、全体的に日本人の重吉とゴッホの弟テオの物語性が濃いですが、また、ゴッホに関する知識が幾らか増えたのと(私の勝手な)イメージが出来たような気がして、読んで良かったです。
P.S
私の机の上の未読の本の山には、これまた原田マハの“リボルバー”もあったりして。
あ~、ついでにこれいくかぁ、などと。
