2008年8月5日火曜日

クライマーズ・ハイ

もう23年前になるのですね。
JAL123便が御巣鷹山に墜落したあの事件。

後になってわかったことは、飛行中に垂直尾翼を失って、太平洋沿岸側を飛行しながらもダッチロールをしながら迷走を続け、最後に群馬県の御巣鷹山に墜落したあの大事故。

自衛隊やアメリカ軍に絡むいろいろな憶測も流れ、
私もリアルタイムでニュースに釘付けになったものだ。

500人以上の死者を出した墜落事故でありながらも、
数人の生存者が見つかったという奇蹟的な出来事もあって、
私は、かなり長い間、その事故に興味を持ち続けていた。
 
しばらく経つと、墜落の瞬間までの交信記録も発表され、
私は自分のホームページにその音声ファイルへリンクを張っていたものだ。
 
そんな事件関連の映画化と言われれば、ちょっと見逃せない。
で、原作も予備知識もなく映画館に赴いた。
 
まぁネタバレというものではなかろう。
当時、当地の群馬県の某新聞社の中での出来事の物語である。
2時間半近くの長い映画の割には、その長さを感じさせない展開は、
ある意味よく出来た映画かもしれない。
 
新聞社の中では、こんな時には、こんな状態になるのか、、、
そんなことがちょっとわかったよな、、、。
 
けれど、本編が終わって、タイトルクレジットも終わって、
館内が明るくなる寸前に数行の文字が表示された。例の
「この物語は、フィクションであり、、、」
 
# ガクッ。
 
そんなこと忘れて、ドキュメンタリーに近いものだと思っていたよ。
そうだよね。原作は、「半落ち」の横山秀夫だもんね。
ちょっと不覚でした。
 
あのクレジットを見ないで映画館を出て行ってしまった人は、
この映画が事実として、頭の中に入ってしまったんじゃないかと
つまらぬ心配をしたりも。
 
演技派俳優人の映画としては、お奨めですが、
あの事故の事実の補完が出来る映画ではありませんのでご注意ください。
 
 
P.S
私は、あの交信記録を聞く度に心が締め付けられる。
まさか自分達の飛行機の垂直尾翼が失っているとも知らずに
コックピットでは、懸命に操縦を試みる。
その必死さ。
 
そして、最後の瞬間、叫びとも祈りとも思われる会話の中で
すべての音が途切れる。
 
彼らは、その瞬間、命を失ったのだ。
23年経った今でも、それを聞く度に彼らの冥福を祈りたくなる。
 
 
 
PM 08:06:40