ボルゲーゼ美術館である。
予約が必要である。手荷物も預けさせられる。
日本語音声ガイドがなかったので、公式ガイド【日本語版】の小冊子を買った。
地下の入り口から一気に3階(2階?)へ。
仮にも予約制の美術館である。建物は大きくなくともそれなりに見応えがある。公式ガイドを見ながら丁寧に観た。
が、そこでショックを受けたのである。
とある天井画の絵が公式ガイドブック上で左右対称に印刷されているページを発見したのである。印刷屋がネガを裏で焼いて印刷してしまったのであろう。
公式ガイドが正しくて、天井画が逆じゃないのか?
バカな思いが一瞬頭をよぎった自分が哀しい。
関係者をつかまえて、問いただしてみた。
「印刷屋がフィルムの表裏間違えたんだろうねぇ。」
悪びれもせず(どうしようもないのも理解できるのだが)驚きもせず、さも珍しくもなさそうなその対応に改めてイタリア風土を感じた。
ちなみに階下に降りて2階を観ようとすると、ごく自然に外に出されてしまう。知らない人は、そこでもう帰ってしまいそうである。
2階に入ると天井画がすごい。私には、その価値はわからないけど、入った瞬間そのスケールの大きさに私もとなりの外人も(イタリア人じゃなかろうたぶん。)思わず「ホ~」っと声を出してしまった。
それで2時間半ぐらいその美術館に居たかなぁ。
この後を知らぬ私は、うんうんいいものを見た。と思った。
P.S
預けた荷物を取り戻しがてら、ガイドブックを買った店に戻った。誤植がどうにも釈然としない。誤植が日本語版だけだったら怒るぞぉ。
英語版も見てみた。同じように間違っていた。
ちょっと気が収まった。
PM 09:55:39