2011年10月18日火曜日

エレベーターの中の若いカップルの会話

夜遅く、とあるデパートでのことだ。
食堂の階のフロアは、結構遅くまで営業している。

私が遅い夕食を取り、帰りのエレベーターに乗った時、
一緒に若いカップルが乗り込んで来た。
 
そのカップルは、私の存在など全く気にせず会話をしている。
# ま、所詮空気、うんにゃ、窒素のような存在のこのオヤジ。
# はいはい二酸化炭素ですわ、ったく。
 
女の子が言う、
「この時間だと、地下鉄へつながる連絡通路が閉まっちゃっているんだよね。すっごく遠回りになっちゃうね~。面倒だな~」
 
男の子が応える、
「んじゃ、このエレベーター降りた出口から、タクシー乗ってく?」
 
女の子が即座に反応した。
「ばーか。」
 
私は、その一言を耳にした時、複雑な思いにかられた。
まず、この女の子の頭の中にはタクシーで帰るという思いはない。
それはなぜかと考えるに、もちろん"もったいない"の一言につきるであろう。
 
# このカップルは、夫婦なのかなぁ、それにしては若いな。
 
彼女の生い立ちが余りにも貧乏か?
女性として、うれしいほどの倹約家か?
 
いやいやそうではなかろう。
今時は、デートをしても、必ず割り勘という世界だそうだ。
そもそも贅沢が有り得ない。
 
ましてや、オトコにゴチされるという概念さえもが無いとすれば、
それはそれで、また何となく哀しくなるこの昭和生まれのオヤジ。
 
彼女の「ばーか。」の一言の裏に様々な想いをめぐらしながら
彼女の倹約さの嬉しさの一瞬後、
何となく殺伐な気持ちになってしまったのでありました。
 
 
P.S
もし、今が昭和なら。バブルの真っ最中なら、、、
二人は、何の抵抗もなくタクシーを選択したであろうか。
 
いやいや、エレベーターに乗り込んだ時の
彼女の第一声が、「タクシーで送って!」だったに違いない。
 
日本は、進んだのだろうか?それとも逆行したのだろうか?
イマイチ価値観が定まらない私は、
そんな些細な会話に心を惑わされることになってしまうのだ。
 
けれど、、、昭和生まれの昭和スタイルのこのオヤジだから
続けることが出来る限りは、昭和スタイルを突き進もうと思ったりも、、、。
 
そんなオヤジを平成ガールズ達は、呆れるのかもしれないなぁ。
 
時代が移り進んでも、私にとっての世の複雑さはなかなか変わらないモノである。
 
 
PM 09:25:11