本棚で何気に目に留まった一冊。
面白かった記憶もあって、古本屋に送られることもなくそこにあった。
ふと、センセイって何歳の設定だっけか?
と思って手に取ったら、今の私ぐらいじゃん、とわかって
こりゃ視線が変われば、感じるものも変わっているんじゃないかと、また読み始めた。
もう20年以上前の本で、本の紙ってこんなに変色するか?と感じつつ。
# 読んでいるとカラダが痒くなるのが面白い。
さて、ツキコさんが37歳。センセイは約30歳年上ということであれば、
まさにセンセイは、今の私である。
最初読んだ時は、年齢はどちらかというとツキコさん側に近かった気がしていたけれど、
今となっては、自分がセンセイの歳になってしまっているのがなんとも。
ジャンルは、やはり純文学なのでしょうか。
67歳の老(?)男性のセンセイと37歳のマイペース女性の出会いから恋愛に至り、
そして、センセイの死で終わる、およそ5年間の物語であります。
どちらも変人と言う勿れ、人はみんなそんなものである。
そして、なぜか二人は、やがて惹かれあい、恋愛に至る。
恋愛独特の、想い、期待、葛藤は、どんな年齢でも同じであることが嬉しい。
全編に流れる静かな大人の雰囲気がいい。
会話はユニークで、実に楽しい。
やはり、オトナの恋愛小説は、、、いい。
しかし、人生の最後の5年間がこんな恋愛で満たされて、、、
実にうらやましい限りであります。
P.S
しかし、、、期待しちゃうなぁ、、、まだこれからの人生。
いや、こんな恋愛じゃなくても、まだまだ何か起きそうな気持にさせてくれるこの小説は、
世の年老いた人々に元気を与えそうな気がします。
# が、勘違いも増えそうで、、、危ないかもな。