2007年5月9日水曜日

e(πi)+1=0


「物質にも自然現象にも感情にも左右されない、
 永遠の真実は、目には見えないのだ。
 数学はその姿を解明し、表現することができる。
 なにものもそれを邪魔できない」

   「博士の愛した数式」 小川洋子 より

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この本を読んでいて、、、「実直」という単語が頭に浮かぶ。

記憶が80分しか維持できない博士のようには、
決してなりたくはないのだけれど、
忘れかけていた「実直」思い出させてくれる。

数学の苦手な方にもお奨めできます。
すぐに読めてしまうんじゃないでしょうか?
何故か泣けたりするシーンもあると思いますよ。

「センセイの鞄」川上弘美を思い出したりもしましたが、
似て非なる物語です。

ちょっとだけ私のお奨めです。


P.S

さて、あなたも

e(πi)+1=0

の式に美しさを感じられますか?

私も大学を卒業した頃から、微積分が好きになった。
と言っても決して詳しいわけではない。
とてもこの式 e(πi)+1=0 の美しさなどはわからない。

けれど、それまで単に物理的な式の変形作業であった微分積分が
ある日突然、その中に哲学のようなものを感じたのである。

私の周囲にいる人間は、既知のことであるが、
微分積分の哲学がわかると、世の中の見え方が変わってくるぞ。
と日頃から公言してはばからない私である。(どーせ変人ですわ)

私自身、かなりベーシックな知識しかないわけだけれど、
何気ない数式の容姿が、
とても美しく機能的で摂理と哲学が感じられるのは
ある種、博士に同感である。

# けど、この思い、なかなかわかってもらえないんだなぁ、、、。