「せかいのきおく」と読み間違えて、お、おもしろそうじゃん。と手に取ったものの
「せかいのおきく」だった。
2023年公開の作品なのだけれど、基本的に白黒である。
YOIHI PROJECT劇場映画初作品。
監督・脚本は、阪本順治。
時代は、江戸末期。
下肥買いの若者達が主人公であれば、全編がう〇こだらけの画面である。
# なのでせめて白黒で助かった感。
# まさかその為の白黒映画ではなかろう。
# いや、ちょっとはあるんだろうな。
# じゃなきゃ見ていられない。
# 白黒でもツラかった。
# それに臭いがあったら映画としてもう成立しないだろうな。
さて江戸時代、下水道もなかった時代であれば、人間の排せつ物を買い取り、
農村まで運んで行ってそれを売る仕事が存在したわけで。
循環型社会だったと言えば聞こえはいいが、そもそも誰かがやらねばならなかったわけで。
どうにも必要だったことなのに、その賃金は低い。
エッセンシャルワーカーなのに、何かと不遇なのは、現代も変わらない。
されど、彼らは日々をひたむきに生きているのである。
また、おきくは、武士の娘でありながら哀しい出来事に遭遇し喉に傷を負い声を失う。
一旦は落ち込むものの回りの人々に励まされ日常を取り戻してゆき、
下肥買いの若者と恋に落ちる。
ある意味で底辺で生きながらも、明るくまじめに生きる若者たちの物語である。
読み書きを覚えようと思い立つのもいい。
彼の名前を書いてみて、もだえる黒木華もとてもよかった。
まさに、忘れてしまっていた何かを思い出させてくれる作品である。
P.S
YOIHI PROJECTとは、、、
以下、YOIHI PROJECTのホームページから冒頭の一行を無断転載
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『YOIHI PROJECT』は気鋭の日本映画製作チームと世界の自然科学研究者が協力して、様々な時代の「良い日」に生きる人間の物語を創り、「映画」で伝えていくプロジェクトです。
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意義、よくわかります。
今後も楽しみなプロジェクト。
私は、応援します。
# 詳細は、“YOIHI PROJECT”でググってみてください。