2025年9月21日日曜日

自転しながら公転する

山本文緒 作

面白かった。

一応、主人公は、30歳過ぎた女性だろうか。

帯通り、恋愛、仕事、家族、、、いやいやそんな大きな分類ではなく、
結婚、相手選び、親の介護、職場でのトラブル、、、
いやもう盛りだくさん。

# 長編小説だからね。

そのすべてが、実に身近に感じられて、
彼女の思い、反応、行動、、、それらが実に誰もの等身大さを感じてしまう。

きっと読者はそれぞれに、「だよね」「わかるぅ」「いやいやちょっと、、、」
などとまるで自分のことのように感じてしまうだろう。

# イラっと感じるところもあるかも、、、ね。

しかし、どれからも逃げるわけにもいかず、、、
すべてに果敢に立ち向かうことができるものでもなく、、、

でも、決して、流されるわけでもなく、、、
主人公は、時を大きく過ごす。

「自転しながら公転する」とは上手にタイトルを付けたものです。

# まぁネタバレは避けて、、、

けど、それぞれは、軟着陸地点を見つけ、
物語は、収束に向かい、、、ハッピーエンドだよね。

私は、プロローグに見事に騙されました。
エピローグを読み始めた時に「ん?どーゆーこと?」の連発。

でも、実に納得が出来る上手な終わらせ方でした。

山本文緒、アッパレです。


P.S

最初、チマチマ読み始めたものの、
中間過ぎた辺りから止められなくなって
半分を半日で一気に読み終えた。

いやぁ、小説って本当に面白い。