原作は、サスペンス小説。
グリコ・森永事件の脅迫電話が子供の声だったことからヒントを得たフィクションであります。
映画の物語では、犯罪の声が使われた子どもは3人。
小さかった子どものひとりは、訳もわからずそのまま生活を続けていかれたものの
ちょっと大きかった姉弟の家族は、悲惨な人生を歩むことになる。
事件から、30年も経った今、なぜまたこの事件にかかわるのか。
だんだんわかってくることは、
犯罪には、学生運動も絡んでいたり、株操作目的なのか現金目的かどうかもモヤモヤだったり
わからないことだらけでの未解決事件だったけれど、
少なくとも、犯罪に使われた罪のない子供の声のその後遺症は
きっと私たちには想像が及ばない部分があるのだろう。
物語としては、名作だったとは思う。
けれど現実的には、想像も出来ないような事態が裏で子供たちに起こっていたとすれば、
それは、あまりにも哀しい。
せめて、現実はこの物語のようではなかったであろうことを願わずにいられない。
P.S
しかし、、、思う。
殺人未遂事件としての時効があった時代、
犯罪者側の時効はあっても、巻き込まれて人生が狂ってしまった人たちには時効など無意味だろう。
実際の「グリコ・森永事件」でも、
警察関係者が自殺に追い込まれたり、それに関係した死者も出ていれば
犯罪による直接的な死者は出ていなくとも、
ただの脅迫事件で終わるわけにはいかないことは間違いない。
