実話である。
私としては、物語としてはとてもいいお話でした。
親からは捨てられたも同然の若者を、とある女性が気まぐれともいえる思いで彼を家庭に引き入れる。
体型が極めて大きい割には運動神経の良い彼は、やがてアメリカンラグビーで活躍するようになり
勉学も努力し、奨学生として大学へも入学し、、、。
その女性をサンドラブロックが演じ、アカデミー賞で主演女優賞を受賞した。
当の彼が黒人であり、女性が白人であるために、
上下関係の露骨さを指摘する人もいるかもしれないけれど、
女性のダンナも息子も娘も彼に対するまるで家族のようなシーンが清々しく、
家族全員がそういった黒人差別的なコトを乗り越えてしまっているコトが見ていて心地よい。
サンドラブロックもこんな演技が出来るおばさんになったんだぁ、とつくづく。
夫婦関係もいい。ダンナも出来過ぎてない?
彼もまじめでつつましく、純真無垢さが嬉しい。
スポーツも勉学もどんどん受け入れて育ってゆくのが嬉しい。
明確な悪人が出てこないのが良かった。
いわゆる単純とはいえ、文字通り体ひとつからの成功物語であれば、感心と感動で満たされるには違いない。
それも実話ということであれば、そんな物語も知って良かったと思えた。
P.S
が、その後、とても残念なことを知る。
現実の世界では、彼は、彼を引き取った夫妻に対して裁判を起こしている。
本映画のヒットなどによって、金銭的な利益を得ていたと主張していたりもするのだ。
詳細についてはわからぬのでコメントはできないけれど、
やはり現実の世界は、厳しく哀しい。