三浦しをん。
箱根駅伝に挑戦する10人の物語である。
二人の優れたランナーが出会い、同じ寮に住む10人で箱根駅伝を目指す。
全員がランナーとしての経験があるわけでもなく、箱根駅伝出場までに約1年しかない中で
主役のひとりであるハイジのあらゆるマネージングを通して
体力の強化、テクニック、そして、何よりもお互いの絆を深め、
そして、とうとう、、、
# とネタバレは避けましょう。
10人それぞれのキャラクターが実に個性的だ。
ひとりひとりの過去や、想い、葛藤、駆け引き、などもそれぞれあって面白かった。
恋愛要素も微妙にあったりも。
読み始めは、章ごとに区切って読んでいたものの、実際の駅伝シーンは途中で止めることも出来ず一気に読めてしまった。
まぁランナーの専門家たちから言わせれば、ファンタジーとの論評もあろうが、
所詮小説とはファンタジーである。
私なんぞ布団で寝ながら読み続け、涙が枕に伝うことも何度もあったり。
いやまぁ面白かった。
アニメや漫画や映画もあるようだけれど、原作で充分に楽しめたから、この記憶を大切にしたいと思います。
P.S
日頃から、ランナーズ・ハイなる言葉はなんとなく想像していたけれど、
試合の最中にしか体験できないという「ゾーン」という境地は
私はこの人生では体験できないだろうなぁ。
ただ、、、違う分野での体験は、あったりしそうな気もしたりしなかったり。
いくつになっても、もっと日々を真剣に生きなきゃな。
この小説を読んでそんな気持ちにもなれたことも付記しておきます。