2007年12月19日水曜日

テニスボーイの憂鬱

村上龍である。
とある人が面白かった、というので読んでみた。

今から20年も前の小説だから、ある種バブリーな感じがあって面白い。
元は、マガジンハウスのBRUTUSに連載されたものだそうだ。

# ネタバレにつながることは、やはり省略する。

まぁ、確かに面白かったんだけれど、、、
BRUTUSが大人の男のマガジン、ということであれば、
この内容は、まさしく読者層にあてたものであることは、間違いないし、
仮にそうであれば、村上龍も実にうまくよく書いたものだな、そう思った。

けど、、、下巻の女性、ちょっと可哀想だな。

# いかん、ネタバレ警報!

しかし、思うのだ。
女性との関係の為に、仕事に燃え、テニスに燃え、
男がどんどん大きく、偉く(?)なっていく過程も楽しい。
そんな人生、華やかでいいなぁ、とも思う。

けれど、、、
この小説、女性側からの感情表現が極めて少ない。
いわゆる、男側の論理にのみ終始している傾向がある。
女性の魅力についても、いわゆる、外見だけがすべてかい!と言いたくなったりも。

# さすが50歳のオヤジの感想である。

まぁ、確かにおもしろかった。
感情表現が男側からの一方的な感じに引っかかるのは、渡辺淳一と比較をしてしまうからだろうか。

けれど、、、このタイトル「テニスボーイの憂鬱」は、
全編に流れるものを示唆するものだと信じていたのだけれど、
それが、最後には、ピークとなり、明確な「憂鬱」となって終わるのがツライ。

この終わり方、私は好きでないな。

と、極めて個人的な意見を述べさせてもらう。



P.S

ちなみに、この小説が面白い、と言っていたのは、女性である。
この小説が、女性から見ても面白いとすれば、
男性の私には、想像できない面白さが含まれているのかもしれない。
それとも、その女性の性格が、男性的なのかも?

# 話題の流れに身の危険性を感じるので、今日はこれで終わりとします。

では。