もう30年も前のこと。
私の子供たちも小学校低学年の頃のこと。
ちょっとインコの想い出を書く。
買い物から帰ってきたら近所の子供たちが騒いでいた。
なんだかわからなかったけれど、車を止めて降りようとしてドアを開けたら、足元に青いインコが。
どうも子供たちは、その青いインコを捕まえようと大騒ぎだったようである。
でも、子供たちは、なかなか捕まえられない。
やがて、見失って子供たちが諦めかけた時に、私はフトつぶやいてしまった。
「どこかで飼われていたインコなんだろうけど、
突然自然界に出されてしまってもひとりで生きていけないだろうなぁ。」なんて。
それが火に油を注いだ結果となり、子供たちは必至で大捜査。
もう日が暮れて暗くなりかけた頃、とうとう確保したらしい。
で、どうしたかというと、その中の一番の年長の子が家で鳥を飼っているから、ということで持ち帰った。
ところが夜になって、その子がうちに現れた。
「うちの鳥とはどうにも相性が悪くって、家では飼えそうもない」とのことで。
それで我が家が引き受けることになり、
早速近くの大型スーパーに鳥かごを買いに行くハメに。
ところが2~3日経つと、どうも淋しそうで。
せっかくだからつがいにして飼うかと、やはりスーパーでメスを手に入れてきて2羽で飼うことに。
なんか殺風景だな。そう思って巣箱を設置。
ん~この際だから挑戦してみるっか、と粟玉あげちゃう?、、、と。
やがてしっかり卵を確認。
でもって、巣立つたびにまた産んでどんどん増えていき、一時は12羽にも。鳥かごは3箱に。
手乗りにも数羽挑戦してみましたが、やっぱり面倒で一回にとどまりました。
さてどうしよう、とも思いましたが、子供たちの友達が引き取ってくれまして。
やがて、また最初の親鳥2羽だけに戻りました。
もう卵を産ませるのもなぁ、と思って巣箱を取り出し、、、
そして、或る日、最初に駐車場で捕まえたオスが死んでいました。
やはりなんだかとても淋しかったですが
それまでのテンヤワンヤながらも、子供たちと大騒ぎの日々の想い出を作ってくれてとても感謝です。
ただ、その後のメスだけの姿が淋しそうで淋しそうで、不憫で仕方がなく、
最初に買ったスーパーに引き取ってもらえまして。
歳取ってるし、お産で疲れてそうだし、売り物にはできないけれど、
他の鳥たちの喧騒の中で気が紛れるんじゃないか、と。
勝手な飼い主と言われても言い訳できませんが。
帰りのスーパーの駐車場で、娘と二人抱き合ってワンワン泣いてしまったのも今となっては懐かしい想い出です。
だからもインコには、ただただ感謝です。
P.S
定年になって、また飼ってみるか?とフト思ったりもしますが、
毎朝の餌の交換や鳥かごの掃除、
寒い時期には、毎夜部屋の中に入れたり、、、
経験があるからこそ、ちょっと面倒かもな、とも。
ホンに知らないうちに名実ともに、、、私も歳を取りました。