「ん?太陽編?そんなのあったの?」
で調べてみたら生前最後の作品だそうで。
更に調べたら、アニメの太陽編は原作とかなり違うということを知って、この際ちゃんと読んでおこうと。
私の手に入れたものは、上巻、中巻、下巻と3冊に分かれていて、火の鳥シリーズの中でも長編の部類であろう。
あらすじは、他に任せるとして、、、
主人公は、過去(7世紀)と未来と行き来(?)する。
やはり火の鳥は今回も宗教の御神体的存在で扱われているものの、
更には狗族なる人間には見えない霊界の存在とのリンクがある。
今回の物語も、哲学・宗教・価値観・闘争などが絡みあっている。
また、主人公は狼の頭部をかぶせられたまま話が進行してゆくが
本来怖がられてしまいそうな容姿の主人公が、やがて人々に受け入れられてゆくことが、
人は見た目ではないことを暗示しているようで、ちょっと嬉しかった。
最後は、狗族として?いやもうそんなことはどうでもよく、ひとつの生命体として永遠に存在してゆくその終わり方は、いつもの“火の鳥”でありました。
P.S
長編だけに、手塚治虫がそこに込めた思いはきっとかなり多いに違いない。
それをどこまで感じ取ることが出来たのか、、、
今回もそれを試されているような気がしてならない。